IMG_2677
お仕事の関係で、いま発売されている主要な電子書籍端末+話題のタブレットがお家に全員集合しているわけですが、全部触ってみて結局iPad miniがもっとも無難ということになりました。電子インクの専用リーダーはいずれもまだまだ完成度が低く、かといってAndroidタブレットでは重すぎる上、ワイド液晶なので(リフロー型ならともかく)雑誌や漫画の表示では無駄が多いからです。
そもそも専用リーダーって、ソニーリーダー以外はひとつの電子書籍ストアしか使えないんですよ? 専用リーダーとiPad miniの価格差は、3万円近くあるわけですが、だとしてもなにゆえガラパゴス環境に7000円〜1万円ものお金を払わなくちゃいけないんでしょうか。プリンタや家庭用ゲーム機同様、ハードで儲けようというビジネスモデルではないので、すでにタダ同然の価格なのかもしれませんが、「デポジット的に預かって年間●冊買えば本体価格はキャッシュバック!」くらいのキャンペーンはしてくれてもいいんじゃないかと思うんですが。ま、koboはタダでバラまいてましたけど。

電子インクは確かに目には優しいのかもしれませんが、ページ送りはもたつくし、ハイライトも思ったように指定できないし、電子インクという技術だけでご飯が何杯もいけちゃう人以外は、無理に先物買いせず、何にでも使えるタブレットでゆっくり様子見してればいいんじゃないかなあと思うのです。

そんな専用リーダーの中でも、なかなか悪くないのもありまして、例えば自分の母親にすすめるとしたらLideoあたりになるのかなと思います。電子インクの解像度やレスポンスは旧世代ですが、なにぶん日本語で表示されたハードウェアキーが明解。ラジカセのボタンは「PLAY」じゃなくて「再生」みたいな。さらにWiMAX付きなので、面倒なWi-Fiの設定がいりません。ハードウェアキーってけっこう大事ですよ。その点、ページめくりボタンまで付いたソニーリーダーも好感触ですが、3Gモデルは毎月の通信費がかかるのが難点です。

あと、Lideoもソニーリーダーも本体が軽いのが良いです。kobo gloも比較的軽いので、何が言いたいかというとKindle Papwerwhiteが重くて分厚いんです。ついでに言うとKindleはストアのUIが良くありません。普段ヘビーに使っているのでわからなくなっていますが、そもそもショッピングサイトのAmazonも決して褒められたUIじゃないじゃないですか(ライバル楽天もよっぽどですけど)。この辺のわかりにくさが、機械に弱い人たちには受け入れられないんじゃないかなあ、なんて思うのです。

というかここ最近、母親にiPhoneやMacを使わせてみて、使いやすいと評判のアップル製品ですら、けっこう乱暴で細かいところが不親切なんだなと気づきを得て、UIに対する自らの視点を再設定している最中です。

なので電子書籍を始めるために初めてiPad miniを触るような人には、それはそれで必要とされるリテラシーが多く、自由度も高すぎるので、これも最適解にはならないのかなあと思います。つまり、紙でいいのか。そうか。