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前穂高から槍ヶ岳を目指す縦走3日目は、穂高岳山荘を出て、国内第8位の標高を誇る涸沢岳(3110m)から1カ月ほど前にも訪れた北穂高岳(3106m)を目指します。たった3〜4時間の行程ですが、大キレットに並んで今回の山行の核心部ともいえる危険箇所です。
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夜明け。眼下にまだほの暗い涸沢が見えます。
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めちゃくちゃ寒いです。幕営者は5時撤収とのことでかなりが出払ってます。
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朝焼けにかっちょいい登山者のシルエット。
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今日はどんなに長くても4時間の行程なのでゆっくり朝飯(冷や飯)を食べます。
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ほな、いこか。山荘から涸沢岳までは30分ていどですが、けっこうガレてて危ない。
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笠ヶ岳の上で白く留まるお月様。
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振り返ると穂高岳山荘と、奥穂とジャンダルムが見える。快晴。
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すでに奥穂も人いっぱい。まだ朝の7時半なのに。
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今朝もジャンダルムに毛が生えてます。
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ほどなく涸沢岳にとーちょー! これで今回の旅の3000m峰は3座目。
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槍も綺麗に見えてます。風は強いけどすがすがしい天気。
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しかし今から手前左から切り立った尾根を伝って、右端の北穂まで行かねばならぬ。
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早速ガツンと下ります。
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崖のきわをガクブルしながら歩く。片手ついて幼児のように。
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まだまだ容赦なく下りが続きます。
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景色は最高なのですよ。
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ただ、晴れているだけに奈落の底感が半端ない。
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相当下ってきましたが、まだまだ続きます。
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北側は日陰で、岩壁に沿って進むようなルート。
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腕を使った山登り。プルプルしてきます。
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おなかが空いたので、しるこサンド実戦初投入。おいしいけど甘いの飽きた。
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さらに進みます。たまにスニーカーのおばさんなどいて、こっちがハラハラする。
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北穂まで最後の登りといった感じの撮影スポット。トップ写真の場所ですね。
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客観的に見てもヘルメットは必要でしょう?
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あと荷物はできるだけ軽い方がいいでしょう?
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矢印の先にいます。これを登れば北穂と涸沢の分岐に到着。
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北穂高岳にとーちょー! 昨日のお昼は画面左端の前穂にいたなんてね。
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もういっちょパノラマでどうぞ。※クリックで拡大。涸沢岳は北穂南峰に隠れてます。
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渋滞、休憩、撮影で4時間以上かけて北穂高小屋着(要予約)。まだ昼前。
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相変わらずの気持ちの良いテラスでカルビ丼(900円)をいただきます。
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連休最終日なので涸沢のテント場も撤収後の模様。
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本谷橋が見えますね。パノラマコースで遭難があった模様でヘリが飛んでいる。
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実は食堂が素敵な北穂高小屋。クラシックが流れてここは中央線沿線かと。
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おいしいエスプレッソ(400円)まで飲めます。午後はずっとのんびり。
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空がいい感じに暮れなずむ予感がしたので、北穂(徒歩1分)に再び。
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NEXのバッテリーがあやしかったのでTG-2で撮ってます。
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明日はいよいよ大キレットを通って、槍ヶ岳まで向かいます。
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大キレット部を拡大。行ける気がしない。
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夕暮れを待ち構えるも雲が多すぎるかもしれない。
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夕食組は「準備ができた」と小屋の人に呼び戻される。やはり素泊まりが一番です。
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小屋の食事ってちょうど日の出と日の入りになっちゃうんだよねえ。雲海。
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今回の反省点はNEXのバッテリーを2個しか持ってこなかったこと。
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天気も良かったので電源は足りているのに。USB充電に対応しているNEXが欲しい。
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そんなわけでお疲れさまでした。短い行程でしたが見どころたくさんでした。

美しさも楽しさも、写真がほぼすべてを語っているので、特にありませんが、ともかく危険です。初めての危険なルートなので、小屋泊にして荷物を軽くコンパクトにし、ちゃんとヘルメットを装着して、もしもの時に備えて(シーズン前ですが)山岳保険にも入っておきました。実際、狭い岩の間を通ったりすることもあったので、前回の涸沢テント泊のような装備で行ったら、間違いなくサーマレストのマットが引っかかって危ない目にあったことでしょう。伸びたザックのストラップが岩に引っかかることもありました。

小屋の配置と、自分の体力・経験値と相談して、たった4時間ほどとなったこの日の山行でしたが、結果的に初めての岩登りの連続で、腕や脚がかなり疲れたので、無理をしてその先を目指さず良かったと思います。また、北穂高小屋のテラスで半日のんびりできたのも、意外と時間に追われがちな登山において、得がたいひとときであったと思います。

よく考えると、山では日常生活以上に計画的になっているかもしれません。やっぱり、ちょっとしたゲーム感覚の部分があるんだと思います。

つづく

関連リンク
北穂高小屋