聖平で体を休めたものの翌朝になっても天候は回復せず、小屋の人たちも「明日もどうなるかわからない」と言うので、聖岳さえ登らず椹島へ下山することにしました。
朝から断続的に強い雨が降ったりやんだり、な聖平小屋。
小雨を狙ってテントを撤収し、9時半頃下山開始。
けっこう崩落箇所が多くてあぶのうございます。
下り始めはなだらかながら、崩落箇所を避けるようにアップダウンが激しくなる。
50分ほどですげー高さの展望台に。
雨なのにツアー客含め登ってくる人が多いなか、黙々と下ります。足が痛いです。
赤青黄色が残ってる。
キノコ王国だなーと思っていたら小屋跡その1でした。すでに12時半前。
とにかく聖沢吊橋までがなげーなげー。13時10分。
小屋後その2。昨日登ってきたおばちゃんたちは6時間くらいかかったと言ってました。
最後は膝に違和感を抱きながら、やっとこさで登山口に到着。5時間かかりました。
時刻表をチェックしたらまだ椹島へのバスがある、というので待つ。
ほどなくしてバスが到着。歩いて椹島に行くと50分はかかるとか。助かった。
南ア南部の登山ベース、さわらじま。なぜかソフトバンクの電波だけ入る。なんで!
小屋はネズミが出ますが、お風呂に入れるし、冷や奴がンマ〜イ。
さんざんテントで食べたにもかかわらず、やはりラーメン。こっちは味がうす〜い。
素泊まり小屋でご一緒したZさん。2週間かけて南アをぐるぐるまわっているとか。
翌朝。帰りのバスが14時なので原稿を書けるところまで書く。
余った時間で、椹島にある白簱史朗写真館を覗く。あー、晴れたらなー。
というか帰る日にこの快晴はどうなんでしょうか。
もっとも畑薙ダムまで下りたらこの天気なんですけど。
そんなわけで、帰りのバスの関係上、4日目に椹島で小屋泊まりして、5日目のお昼の送迎バスで畑薙ダムまで下り(未舗装の林道を1時間)、さらにそこから静鉄バスに乗って静岡駅まで行き(クネクネ山道を3時間)、新幹線で帰ってきました。なんでこんなに時間がかかるかというと、とにかくバスの本数が少なく、アクセスが悪いからです。しかも送迎バスを利用しようとすると、バスを運行している会社の小屋に泊まらなくてはいけません(今回で言うと椹島ロッジ)。
整理しましょう。
今回、竹橋から毎日あるぺん号で畑薙ダム周辺まで行きました。これが深夜移動で約1万円。そのまま茶臼岳に登るのなら林道を40分くらい歩くだけで登山口に辿りつけますが、聖岳や赤石岳に登ろうとすると、東海フォレストの送迎バスに乗らないといけません。乗車条件は東海フォレストが運営する山小屋を利用することなので、テント泊でも絶対に一度は小屋泊まりとなるわけです。これが素泊まりで4500円。
帰りは畑薙ダムから静岡駅まで静鉄バスで3100円。新幹線が約6000円なので、やっぱり1万円ていど。静鉄バスは完全予約制で、椹島から衛星公衆電話で予約するだけで500円かかりました…。
つまり、南アルプス南部に行き帰りするだけで2万5000円くらいかかっちゃうのです。しかも本数が少なくて大変。9月に入るとさらに減ります。
南アルプス南部のルートじたいハードですが、アクセスも面倒くさい。それだけに若いうちにやっつけておきたいルートであるとも言えましょう。何のコンプを目指してるんだかって話ですが。
ともあれ、体力的なしんどさを大いに感じたので、次回はテント縦走ではなく、小屋泊まりにしようかなと考えています。それでも小屋代はバカにならないし、素泊まりには寝袋もマットもいるので、たかだかテント分の1.5kgが軽くなるていどなので、そんなに楽な話ではなさそうです。
──未完──
関連リンク
・椹島ロッヂ