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シルバーウィークの後半、23日金曜日から北アルプスの裏銀座縦走に出かけてきました。途中で天気が崩れてしまったので、5日間の予定が3日間になっちゃったんですが、その山行記録はおいおいお届けするとして、今回はα7SもRX100M3も持たず、到着したばかりのSIMフリーiPhone7 Plus(とiPhone6s Plus)だけで「どこまで撮れるか」「使い勝手はどうか」試してきたのでした。

iPhone2台使いのメリット


今回の撮影機材を選ぶにあたり、久しぶりの縦走ということもあって、重くてかさばるα7Sは持っていきたくないのが本音でした。パッキングの勘も鈍っているせいか、アークのアルファFL45はすでにパツパツ。こういう時はコンパクトなRX100M3の出番ですが、どうせなら届いたばかりのiPhone7 Plusに全部任せてみたらどうだろう?と考え、思い切ってiPhoneだけにしてみたのです。

ただ、デュアルカメラになったとはいえiPhone7 Plusのレンズは28mmと56mmのため、24mmスタートのRX100M3と比べると広角が弱め。ワイドでダイナミックな画が撮りたい山行ではちょっと心許ないかも…と不安になり、結局Momentの広角レンズを装着すると18mm相当になるiPhone6s Plusも持っていくことにしたのです。

すなわちiPhone2台使い。

撮影の他にも、山行中にフリック入力だけではやっつけられない作業があって、iPad Pro+Smart Keyboard Coverか、ポメラDM100あたりが必要だったという理由もあります。前者はLTE通信可能、かつスプリットビューで作業が楽ちんなんですが、674gとそれなりの重さがありバッテリーマネジメントが大変。かたや後者は399g(電池含まず)と軽量で20時間の長時間駆動ながら、単体では通信もできずかさばるわりに文章を書くことしかできません。

どっちもどっち一長一短だなーと悩んでいた時、はたとひらめいたのが、まだ売り払っていないSIMフリーiPhone6s Plusの活用でした。iPadに比べたら画面は小さいし、ポメラに比べたら長時間駆動はできないけれど──

・Momentレンズで広角18mmのワイド撮影ができる
・タイムラプス撮影中も、もう片方のiPhoneが使える
・SIMフリーなのでiPadのSIMを挿せば単体でLTE通信できる
・iPhone7はau、iPhone6sはドコモと広い電波をカバーできる
・Bluetoothキーボードだけ持っていけば長文も打てる
・2台あるのでデュアルディスプレイ環境で作業できる
・どちらかが壊れたりなくしたりしてもバックアップになる
・同じサイズなので重ねて持ち歩ける

と、いいことづくめなのですよ。

当初はさっさと売り払いiPhone7 Plusの購入資金にあてようと思っていたiPhone6s Plusでしたが、2台使いのメリットを考えると、登山はもちろん「荷物を切り詰めたい」「通信エリアのカバーエリアを広げたい(2社のプリペイドSIMを買う)」「セキュリティ的に代替機を用意しておきたい」ような海外旅行でも活用できそう。

てな理屈をこねくりまわして、iPhone7 Plus(au)とiPhone6s Plus(ドコモのMVNO)、そしてバッファローのBluetoothキーボード(223g)という組み合わせで出かけてみたのです。レンズを入れて合計648g。キーボードをより軽いモデルにすればさらに削れそうです。

結果発表


人外の楽園やった #北アルプス #mountaineering #紅葉 #五郎池 #裏銀座 #iphone7plus

Jun KUMAYAMAさん(@kumayama)が投稿した写真 -


まず、本来のカメラ用途でいくと感想は以下の通り。

・防水処理しなくていいのはイイ!
・パスコードオフにしておけば起動が速い
・広角カメラと2倍カメラの切り替えがスピーディー!
・ズーミングも親指だけで軽快
・ただ、従来のiPhoneカメラ同様にオレンジ味が強い
・コントラストもきついというか、墨がのった感じ
・ぬい撮りだと人形か背景どちらかがボケてしまう(F値変更不可)
・たまに使うiPhone6sの液晶が暗くて戸惑う(iPhone7が明るい)
・さすがに10倍ズームはガビガビ


やはり画質はそれなり(トップ写真でお察しください)、加工前提です。で、もう一方のお仕事端末としての感想。

・auとドコモが両方使えると心強い
・iPhoneにSIMを挿し替えるのは面倒だから2台使いが正解
・AirDropでOfficeファイルをやりとりできないのがネック
 ※送信まで考慮すると各端末にダウンロードしておく必要がある
・結局キーボードがかさばり引っ張り出して仕事する気が起きず…
・年に数回の登山と海外旅行のために高価なiPhone6sを維持する?


我ながら目の付けどころは悪くなかったのですが、でっかいキーボードのせいで肝心の原稿執筆ができなかったというオチでした。そこは高城剛が使っている軽量の折りたたみキーボードなら結果も違ったかもしれません気のせいかもしれません。

結論、2台使いは悪くないんですが、それは別にiPhoneじゃなくてもいいというか、防水でカメラのスペックが高く、デュアルSIMが挿せるAndroid1台で良いのかもしれません。なるほど、iPhone6s Plusは高値のうちに処分して、格安SIMフリー機を買うと。