
近所で新国立競技場の建設が続いていますが、オリンピックにはまーったく興味のない熊山です。むしろ五輪の影響でマンション立ち退きをくらったようなもんですからね(開催地決定の翌日に地価が1.5倍になった)。強行サマータイムとか、学徒ボランティア動員とか、エアコン無償開放とか、メダル用家電狩りとか、会期中は宅配便の利用を避けろ(手紙が来た)とか、予算超過を寄付で乗り切る(NEW!)とか、早くも後世に語り継がれそうなレガシーが相次いでおりますが、そんな東京五輪のサーフィン大会会場が千葉・上総一ノ宮(かずさいちのみや)です。ひどい前口上ですが、上総一ノ宮を紹介するには避けて通れない話題ゆえ用いただけで、目的は新しいカジュアルリゾートが誕生したとのことでお泊まりすべくお邪魔したのでした。

旅は神奈川県・久里浜港から始まります。みなさんおなじみ東京湾フェリー。

九十九里に行くのに南房総からの上陸は無理筋やろと思いながらも…。

目的地に直接向かうだけが旅ではないな、と思い直し納得。解体が進む火力発電所。

最初に訪れたのはなんだか最近来たばかりな気もする鋸山・日本寺。

何度も来ていると違う視点から写真を撮りたくなる。

続いて、これまた何度も訪れながら夏は初めての鴨川・大山千枚田。

しつこいけど、いつか登りたい千葉県最高峰。

そのままの流れで定番の「みんなみの里」に来るも、なんか様子が違う!

そう、無印良品と悪魔合体してクソおしゃスポットに生まれ変わったのでした。

牧歌的な里山セットが売りだったカフェも、Café & Meal MUJIに大変身。

長狭米すくい取りしたスペースもライブラリに。大繁盛だからこれでよかったのかな。

昼食はなんと病院です。医療レベルが高く他県から移住してくる人もいる亀田病院。

その最上階にあるのがレストラン亀楽亭。オーシャンビューです。

こちらでいただいのが鴨川のご当地グルメ「おらが丼」。洋風が新鮮。

食後は鴨川を一望にできる魚見塚展望台へ。ひときわ高いビルが亀田病院ね。

ぐんぐん北上して御宿・月の沙漠記念公園へ。ここから先が九十九里エリア。
『月の沙漠』作詩:加藤まさを・作曲:佐々木すぐる。

今回の目的地、上総一ノ宮カジュアルリゾートCOFFだす。

木造家屋をリノベーションした本館にくわえ。

コンテナを縦に積み上げたメゾネットスイートが売りのホテル。

コンテナ1階はこんな感じ。狭小住宅好きにはたまらない。キッチンで自炊も可。

2階の寝室。

2階のデッキにはジャグジーも。エロいけどおっさんとの相部屋なんだよな。

夕食まで時間があったので宿から5分の海岸へ。

海パンも水中メガネも持ってきたけど、遊泳禁止!サーフィン専用。

まあ、人もいないんで泳いだけどね。サーフィン向けの荒波。

夜は自炊したり外食したりするのも手ですが、今回は宿自慢のBBQです。

BBQの他には会席料理の提供もあるそう(要予約)。朝夕付きで+4000円とお得。

もっとも係の人が焼いてくれる…わけではなくセルフサービスなのがちと面倒。

家族連れや小グループにはいいかもね。お肉ちゃんも焼き上がってまいりました。

大人数だとこうして焼く人、食べる人とに分断されちゃうのが難点ではある。

モーニングは洋食で、フォカッチャをチョイス。

和食の人たちはこんな塩梅。ともあれお世話になりました。

朝一番に、地名を象徴する上総国の一之宮「玉前神社」に参拝。

ご神水は鉄分の味がして、温泉かもしれないとおじさん大興奮。

面白いのはサーファー用の波乗守。不順な女性には月日守もおすすめ。ぼくは不純。

参道には古くからある2つの和菓子店が。江戸時代から続く「かねきち」。

天皇にも献上し、あのモンドセレクションも受賞した「上総の月」。

ふんわりとした食感。

いちご大福も人気だそうですが季節外。水ようかんをいただく人も。

もう一軒が、こちらも江戸時代創業の角八本店。

ミルク餡の「一之宮饅頭」はANA国際線ビジネスクラスの機内食にも採用されたそう。

各種フルーツ大福も人気だそうで、ぼくはみかん大福をいただきました。

朝から食べすぎの感もありますが、すでにランチ。上総一ノ宮駅駅前のタカラ亭。

昼から地元の漁師が飲んでる雰囲気抜群の定食屋。鮮魚店も営んでいるので爆安です。

なんと定食が500円から!これは刺身定食の竹・800円。

鮮魚がうまいって言ってるのに牡蠣フライ頼む人もいて自由。

なお駅前では新しくレンタサイクル、レンタルボードなどのサービスも始まりました。

そろそろおいとま。上総一ノ宮はかつて芥川龍之介が逗留した一宮館があります。

ここに来れば君も芥川荘作家! ここんちで奥さんにラブレターをしたためたそう。

以上です。
実はこないだカーセンサー時代の先輩と、都心からほど近い自然豊かな場所ならどこに住むのがいいかという話をしていて、そこでオススメされたのが上総一ノ宮だったのです。東京駅から特急わかしおなら1時間で着くのと、この地域には古くから移住者がいてちょっと小洒落た雰囲気があるとのことで、「へー」と思っていた矢先の訪問なのでした。
確かにサーフスポットゆえ道路沿いにはアメリカ西海岸風のショップやホテルがちらほら。
そんな中でのCOFF訪問だったわけですが、率直な感想を申し上げるとカジュアルリゾートというコンセプトは良いものの、せっかくのコンテナ棟のカラーリングがいまひとつ。黒地に赤の差し色だとレーシーなので、ホワイト/ブラック/ブルー/アイボリーなど風雨にさらされたヤレ感、なんならベースのコンテナの塗装そのままのユーズド感を出した方が、土地や客の気分にマッチしているんではないかと思いました。
また、基本的にサーファー向けながら、海水浴ができるビーチまで徒歩30分と現実的ではないのがやや疑問。さらに海からあがったあと、砂を落とすシャワーが玄関先にないのも「なんで?」っていう印象でした。
このへんLAのACEホテルあたりを参考にしていただきたい(ドヤ!)。
ちなみに、今回泊まったメゾネットスイートで素泊まり2万円から(2名1室)。決して安くはないお値段ゆえ、もうちょっと頑張っていただきたい所存。あ、でも冷蔵庫にウェルカムビールが冷やされてたのはポイント高しです。
関連リンク
・東京湾フェリー株式会社
・鋸山 日本寺 公式サイト
・みんなみの里 | 無印良品
・【公式】COFF|千葉・一宮町 海から5分のカジュアルリゾート
・上総國一之宮 玉前神社
・和菓子司 かねきち
・千葉上総一宮和菓子老舗 御菓子司角八本店