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『池の水ぜんぶ抜く』みたいなタイトルですが、長年愛用しておりますソニーのサイバーショット大型センサーモデルDSC-RX100M7(まだ手元にM3もM5もある)、RX10M4、RX0M2にくわえ、最後のピースであるRX1RM2をお迎えいたしまして、とうとうRXシリーズの最新モデルすべてを揃えてしまいました。ん、総額? アクセサリー類を入れたら80万円くらいになるんじゃないかしら。知らんけど。

RXシリーズのあらまし


こまけーことは公式サイトでご覧いただくとして、ざっくりサイバーショット大型センサーモデルのラインナップと大まかな特徴をまとめます。

・フルサイズ&単焦点
RX1(単焦点35mm/f2のフルサイズコンデジ)
RX1R(ローパスフィルターレスで高解像度化)
RX1RM2(EVF搭載。可変ローパスレスフィルター。像面位相差AF)★

・高倍率ズーム
RX10(大型1インチCMOSセンサー。24-200mm/f2.8のネオ一眼)
RX10M2(RX10にくわえて、4K対応)
RX10M3(モデルチェンジ。24-600mm/f4と高倍率ズーム化)
RX10M4(M3にくわえて、像面位相差AF)★

・コンパクト
RX100(大型1インチセンサー。28-100mm/f1.8-4.9。フラッシュ内蔵)★
RX100M2(初代にくわえチルト液晶。ホットシュー付き)
RX100M3(モデルチェンジ。24-70mm/f1.8-2.8。EVF搭載)★
RX100M4(4K対応)
RX100M5(像面位相差AF)★
RX100M5A(画像処理エンジンが高速化)
RX100M6(モデルチェンジ。24-200mm/f2.8-4.5と高倍率ズーム化)
RX100M7(高速連写。マイク端子付き)★

・単焦点&防塵防水耐衝撃
RX0(大型1インチセンサー。24mm/f4。防塵防水耐衝撃)
RX0M2(4K対応。チルト液晶。最短撮影距離20cm)★

購入したものには★印をつけています。こうして眺めると、高画質&単焦点で極限までコンパクトを追求したRX0、RX1系統と、コンパクトを追求しつつも「なんでも撮りたい」ニーズを拾って年々高倍率ズーム化が止まらないRX10、RX100系統とに分けられそうです。それらを踏まえて老婆心ながら、これからRXシリーズを買おうとしている方にオススメしたいのが「像面位相差AF」です。これまでオートフォーカスが弱くて遅いとされてきたコンデジですが、像面位相差AFが採用されて以降のモデルはデジタル一眼レフと同じ感覚、いやそれ以上にビシバシとピントが合います。

センサーサイズとは


その前にさっきから書いているフルサイズとか、1インチといった、センサーサイズについて触れておきましょう。

画質が良くなったといわれるiPhoneはじめとしたスマホカメラですが、センサーサイズ(1/2.5インチ)はこんなもんです。1万円から3万円ていどで買えるコンパクトデジカメもだいたいこのサイズ。
iPhone

一方で高画質&コンパクトを謳うソニー サイバーショットの1インチセンサーはこんな感じ。コンデジサイズにこの大きなセンサーを詰め込んだのが画期的でした。
1inc

さらに、パナソニック&オリンパスのミラーレスで採用されているフォーサーズ。
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入門機&中級機のデジタル一眼レフやミラーレスで多いのがAPS-Cサイズ。
APSC

で、フルサイズって言われているのが35mmフィルムと同面積のセンサーです。
フルサイズ

とにかく、フルサイズとスマホって情報量が全然違う!とわかっていただければ幸いです。「どうせ、スマホで見るんだから画像サイズを一緒にしたら同じでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それがそうではなくてですね、やっぱり違って主にいいんですよ。解像感に色味、立体感、グラデーション、空気感まで。なんかうまいたとえが見つかったら追記します。

なぜ4年前のデジカメを34万円で買ったのか


前述した通り、最後のピースでした。

しかもひとつだけフルサイズ&単焦点という、もはやサイバーショットではなくαシリーズに近いパッケージ。それなら4年前に購入していまだ愛用中のα7Sもございます。これもまた壊れたら買い直してもいいくらいの名機なんですがそれは次回の講釈として、このα7Sで痛感したのがフルサイズの描写力です。前述したように良い。

だったらセンサーとレンズを専用設計にしたコンデジの写りってどうなのよ?との興味が年々増してしまいまして、奇しくも昨年はRX100M7とRX0M2を買い揃え、RX10M4も完成されちゃったのか2年以上新型が出ていませんし、次にカメラを買うならもうこれしかないなと追い詰められたのです。

もっとも34万円もあれば最新のα7RM4ボディが買えますし、レンズとセットならα7RM3+SEL35F18とう役でもあがれます。

でも、わかっちゃったんです。わしゃあ極度の面倒くさがりじゃて、レンズ交換はしないんじゃと。

本体1台に対しレンズを何本も持ち歩くくらいなら、超広角、標準、超望遠と用途に応じてカメラを持っていた方がええ。

その一方で同じ予算でα7Sにマウントアダプタをくっつけて、ライカレンズをくっつけるのも検討しました。でも今のところSEL50M28が気に入っているし、ライカの沼の方がきっと深いし、ひとまず34万円で済むサイバーショットを突き詰めてからでも遅くはないんではないかと感じたのです。

なお、RX1RM2はソニーストアでいまだに40万円超。こりゃ無理だなと中古(無金利ローン)を物色したんですが、それでも良品は25万円を下りません。そんなおり、楽天ビックで新品31万円+2万円のポイントバック。だったら新品がいいな。さらに5年間の保険をくわえしめて34万円とあいなったのでした。一括払いがキツい。

どう使い分けるか


当たり前ですがすべてのカメラを持ち歩くわけにはいきません。そうでなくてもスマホもあるし、DJI Osmo Pocketもあるので絞らねば。

おさらいですが、現在所有しているカメラのキャラはこんな感じ。

RX0M2: 防塵防水耐衝撃。アウトドアややる気のない時のカメラ。最軽量
RX100M7: お気軽散歩&取材カメラ。毎日携帯できる
RX10M4: 記者会見などのガチ取材カメラ。遠景&天体撮影
RX1RM2: 作品撮り

RX1RM2がざっくりしていますが、実は日常使いから取材カメラ、アーティスティックな作品作りまでオールマイティに使えるんではないかと踏んでいます。ぼくがよく使う50mmや70mmもスマートズーム機能で撮影可能。結局クロップしているだけなんですけど、50mmでAPS-C相当、70mmでフォーサーズ相当の解像度が保たれるならよいではないか(椎名誠)。

ファーストインプレッション


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ひとまずの感想。

・当たり前だけどα7S+SEL50M28より軽い
・ワンアクションのEVFが素晴らしい
・でもEVFを引き出しても電源ONにならないのが残念
・傷防止にフィルター付けたけどズームリングより狭いのね
・RAW記録だと50mm、70mmのクロップ撮影ができない!
・RX100と同じ容量のバッテリー1個じゃ心もとないな

肝心の35mmと写りですが、やはり標準レンズと言われるだけあってか広すぎず狭すぎずほど良い感じ。50mmも好きなんですけどぬい撮りには35mmが程よいかもしれません。で、気持ち悪いくらい高解像度。暗いバーでもしっかり撮れました。

つくづくセンサーサイズのデカさ、レンズの明るさがすべてなんだなって思い知りました。

300gのRX100M7と、500gのRX1RM2を比べるのはナンセンスですけども、200mmを捨ててでも、200g重くても、後者を持ち出したくなる。最近は楽さにかまけてプライベートでも取材でもRX100M7ばかり持ち出していましたが、今後はRX1RM2をメインに広角側で撮りきれない場合はRX0M2を、高倍率ズームはRX10M4をと使い分けるかもしれません。

ともあれしばらく使ってみます。

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