曇り空が続いて飛行機が飛ばないので、仕方なくルクラからジリまで歩いて帰ることにした、エベレスト街道120%堪能トレッキングですけども、今日は11時にルクラを発って日が暮れてもなお歩き続けてようやくブクサにたどり着いたという体たらくでして、これはどう考えても後3日でジリまで行くのは不可能ではあるまいか、とポーターに相談したらどうやら、
そんなわけで、明日は5時半に起きてブクサからリンモまで行く予定です。いったんジュビンという標高1670mの低地まで降りてからの、標高3071mのタクシンドゥ峠に登るキツい道のりっぽいです。
今日も今日で、かなりのもんで、ルクラから1時間ほど下ったところにあるスルキャという村でお金持ちはチャーターヘリに乗るそうなんですが、その道のりからして半端ない下り(カトマンズから来る人には登り)で、そこからプイヤンという村までが2時間半の登りでして、地図上ではルクラ~ブクサまで直線距離にして10kmもないのに、6時間以上けっこうなペースで歩き続けてようやくたどり着いた次第です。本当はカリ・コーラまで行きたかったんだけど。
途中ロブチェで知り合った、日本人トレッカーのシノハラさんやミナコさんともばったり出くわしたのですが、彼らも今日はブクサまで行きたいと話していたものの、先に行ったぼくとポーターが真っ暗な中ブクサ入りしたくらいなので、少し手前の峠あたりで今日はステイしたのかもしれません。
ちなみにルクラからの山道は、緑も多く、折りからの雨で湿気ていることもあり、まるで日本の山を歩いているみたいで不思議な気持ちになります。このままJRの駅か、バス停が出てきたらいいんだけど。また、歩いているとけっこう汗をかくので、この旅初めてのコーラが飲みたいと思い、ブクサの宿で値段も確かめずにゴクゴク飲んじゃったのですが、150ルピーと比較的良心的な値段でした。日本と同じくらい。
それにしても今夜の宿は、なかなか素晴らしいですよ。ダイニングルームにヤク糞ストーブこそないものの、部屋が新しくてコンセントがあり、トイレと洗面所がえらく綺麗です。もう、充電し放題ってだけでテンションが上がります。
ルクラあたりになると、充電でお金を取るようなホテルはないのですが、昨日の宿なんかは台所兼ダイニングルームでしか充電ができなかったので、夜中にエネループの交換しなくちゃいけないなと、未明に起きて向かったら、なんとダイニングとトイレに通じる扉がそれぞれガッチリ施錠されてましたもんね。ダイニングはともかく、トイレは行かせてよ。ちなみにエベレスト街道の宿では、こんな感じでたまに閉じこめられます。
ともあれ、充電できるうちに全ての電子機器のバッテリーをフルにしておきたい。今回の要充電アイテムは、iPhone、ケータイ、モバイルルーター、エネループモバイルブースター3個、デジカメバッテリー3個という構成なのですが、昨日丸1日頑張ってエネループ2個をフル充電したので、こういう時はとりあえず、デジカメバッテリーを充電しつつ、中途半端に電力が残ってるエネループでルーターとケータイを充電し、就寝前にそのエネループを充電してから寝るのが正解だと思います。一番充電に時間がかかるのはエネループなので。
というかタコ足を忘れたのです、今回。アホでしょ。
いやしかし、これだけバッテリー関連に余裕があると、心にまで余裕が出てきますね。ルクラからiPhoneで音楽を聴くようになりましたもん。とはいえ、今日は頑張りすぎたのでもう眠いのです。
【翌日】
一応、ケータイ圏内なんですが、なぜかデータ通信ができないっぽいので(もしや4000ルピー分も使い果たした?)、ジリまでの道のりをまとめて書きますね。
未明から激しい雨が降る中、目が覚めて、こりゃ憂鬱な1日だなと思いながらシェルパすいとんで朝ご飯を済まし、なんだかんだと準備していたら7時前になってしまった出発。
ブクサからしばらく山を下るとカリ・コーラという比較的大きめの村に辿り着くのですが、この村が段々畑にポツポツと民家が点在する、まるで昔の日本の風景のようななんともいい味を出してて、もう少し時間があったらゆっくり滞在したかったくらいですが、雨もやんだし先を急がねばなりません。
なんせ今日はタクシンドゥ峠を越えるのです。そもそもジュビンまで下らなければ、スタート地点にも立っていないのです。
そんな折り、カリ・コーラを過ぎたあたりで旅行代理店から電話がありました。後3日しかないから、今日は何がなんでもジュンベシまで行けと言うのです。
ポーターいわく、今日はリンモでいいっしょー、という話だったのですが、大幅に歩かなくてはいけません。
厚着と焦りが重なってどんどん蒸すので、思わずジュビンでコーラを飲んでしまいました。一度コーラを許可するととめどなく飲んでしまいますね。まるで、埼玉から青森まで歩いていった時と同じです。あの時は自販機ごとに500mlの缶コーラを飲んでたら人生初の胃痛に悩まされました。
ジュビンで吊り橋を渡ると後はタクシンドゥ峠までひたすら登りが続くのですが、まだ下りよりマシなのと、連日の高所トレーニングで鍛えられた肺活量とで、自分でも意外なほどグイグイ登っていけちゃったので、ポーターを置き去りにしてしまいました。
ポーターを置き去りにすると面倒なのが食事です。もともとランチを取ってる暇などないので、あらかじめ買っておいたプリングルスやチョコレートで済ませようとしたのですが、それはポーターが持っています。
彼を待つ時間ももったいないので、結局マニディンマで1本、タクシンドゥ峠の手前で1本と、結局この日は3本もコーラを買ってしまいました。すぐエネルギーになるので。
ただ、タクシンドゥ峠で買ったコーラはキャップの赤色と炭酸が抜けてるくらい古く、ラベルを見たら2010年ワールドカップの時のものでした。レアー、じゃなくてこういう古い商品の時は交渉して安くすべきですね。
当然コーラだけではおなかも空くので、タクシンドゥ峠の手前で1個15ルピーの駄菓子系チョコウエハースと、Marsをいただきました。
その頃には再び激しく雨が降ってきて、腹は減るわ、雨に濡れるわ、寒いわ、登りが続くわで、素晴らしい逆境のオンパレードでございましたよ。
だいたい13時には越えたかった峠は30分遅れでクリア。そのままポーターを待ってると風邪を引きそうだったので、どんどん下って本来今日ステイする予定だった、リンモへ。
そこでジュンベシまでどれくらい?と聞いたら、「4時間」というので、今日も日没後に歩くのかよ!と焦り、さらにズンズン進みました。すると同じくジリまで行く白人系の団体グループに追いついたので、彼らについて行くことにしました。最初はどこかで休憩したら追い抜こうと思ってたんですが、けっこうハイペースな上、全然休みを入れないんですよ。
もっともそのお陰でなんとか明るいうちにジュンベシに着けたようなもんですが、それよりなにより腑に落ちないのは、いったんタクシンドゥ峠からリンモまでけっこう下ってきたにもかかわらず、またもやほとんどタクシンドゥ峠と標高が変わらないソールンまでぐんぐん登っていったことですね。
感覚的に今日は峠をふたつ越えた気分です。
ただそのソールンあたりを過ぎたところで、ようやく団体が休憩するわけですが、そこの休憩場所にあるチーズ屋さんのチーズが絶品でだったのです。たまたまおとついの午前中にルクラのスタバで話してたオーストラリアの女の子2人組にもそこで追いついたのですが、彼女たちがチーズとクラッカーを一口くれたのでした。
ぼくはとにかくお腹が空いてたのでそこでスニッカーズを買うのですが、チーズ屋のおばちゃんにクラッカーもどうか? なんならチーズも? みたいに勧誘されるので全部ひっくるめて200ルピーでもらえる分だけもらいました。さすがにチーズは少なかったけど。
その後、相変わらずサイレント・ヒル的な濃霧の立ち込めるなかを1時間半ほど下って、ようやく本日の目的地ジュンベシに到着するわけですが、当然ジュビンでまいてきたポーターがおりません。
果たして今夜はジュンベシに泊まるとコンセンサス取れてたっけ? 彼はライトなしでどうやってこの夜道を歩いてくるんだっけ? といろいろ不安に駆られながら、村の入り口の宿屋で紅茶を飲みながら待っていたら1時間半後にようやく会うことができましたとさ。
しかしジュンベシの宿屋はどこも満室。仕方なしにドミトリーというふれこみのポーター部屋に通されるわけですが、どう見ても納屋。しかも、思いっきり壁がない部分があり、もはや外と繋がっておりましたよ。
【翌々日】
今朝は昨日より30分早い5時起きです。トマトチーズヌードルなる失敗ブレックファーストをいただき、6時にはジュンベシを発つわけですが、先に1人だけ出されたので、どこがジリに通じる道なのかわからず、無駄にジュンベシをさまよってしまいました。
エベレスト街道には道標が少ないので、ガイドなしだと道に迷うことがけっこうあります。ルクラ以降なら人通りも多いので荷役や地元の人に聞けばいいんですけどね。
ジュンベシからは、ラムジュラ・バンジャン峠に向かってゆるやかに登りが続くので、タクシンドゥ峠なんかよりは全然楽なはずなのですが、昨日無理したのが祟ってなかなか思うようにペースがあげられません。
しかも標高が3530mとジリ~ルクラ間でもっとも高い位置にあるので、途中から雪が積もっていて、ツルツル滑って危険この上なし。
それでも午前中の早い時間に峠をクリアし、後はセテ、ケンザ、ターラ・コーラと川までぐんぐん下っていくのですが、これがつらいんですよ。もともと膝が弱い上に昨日の疲れを引きずっていて、さらに朝から降ったりやんだりの雨で地面が滑りやすくなっているので、そろりそろりと下りるしかなく、途中でポーターにも追い抜かれる始末ですよ。
ヒーヒー言いながら2000m以上下り、そこからまたもやデオラリ峠に向かってガンガン登っていくわけですが、まだ登りがマシでした。
ただ、今日の目的地は峠の手前のバンダルだとばかり思っていたのですが、ポーターいわく今夜はさらに先のデオラリ(峠)まで行く、と。
ジュンベシからバンダルも相当な距離なのですが、なぜさらに峠付近まで上がるかと言うと、翌朝早くに山を下ってシヴァラヤまで行けば、8時の乗り合いバスに乗ってジリまで行き、そのまま10時のカトマンズ行きに乗れるかもしれないからです。
ぼくはてっきり、明日はジリまで歩いて、明後日カトマンズ行きのバスに乗るのかと思っていましたが、なるほどそのプランがうまくいけば、1日短縮することができます。
つまりルクラからジリ経由でカトマンズまで、バス移動含めてたったの3日半で済んでしまうのです。これはヤバい。うまくいけば。
そんなわけでバンダルで日没を迎えるわけですが、まだまだ歩きは続きまして、真っ暗な中、しまいには雨もザーザー降ってきて、すれ違った地元民に「デオラリまであと30分だ」と言われたところから1時間以上歩いて、ようやくデオラリに着きましたよ。思わずポーターや一緒に歩いていた地元の女の子とガッチリ握手してしまいました。
ランチはチーズショップで買ったチーズとクラッカーだけだったし、今日も朝から晩まで歩き続けてヘトヘトになった1日でした。
でもちょいちょい晴れ間もあり、特にターラ・コーラあたりの里山の風景はかなりビューリホでしたね。ただ、カメラが湿気で結露してうまく撮れていないのが残念ですが。
【さらに翌日】
細かい話は後ほどですが、なんと3日半でジリどころかカトマンズまで帰れそうです。今シヴァラヤ発のカトマンズ行きバスの車中です。
今日も今日で、かなりのもんで、ルクラから1時間ほど下ったところにあるスルキャという村でお金持ちはチャーターヘリに乗るそうなんですが、その道のりからして半端ない下り(カトマンズから来る人には登り)で、そこからプイヤンという村までが2時間半の登りでして、地図上ではルクラ~ブクサまで直線距離にして10kmもないのに、6時間以上けっこうなペースで歩き続けてようやくたどり着いた次第です。本当はカリ・コーラまで行きたかったんだけど。
途中ロブチェで知り合った、日本人トレッカーのシノハラさんやミナコさんともばったり出くわしたのですが、彼らも今日はブクサまで行きたいと話していたものの、先に行ったぼくとポーターが真っ暗な中ブクサ入りしたくらいなので、少し手前の峠あたりで今日はステイしたのかもしれません。
ちなみにルクラからの山道は、緑も多く、折りからの雨で湿気ていることもあり、まるで日本の山を歩いているみたいで不思議な気持ちになります。このままJRの駅か、バス停が出てきたらいいんだけど。また、歩いているとけっこう汗をかくので、この旅初めてのコーラが飲みたいと思い、ブクサの宿で値段も確かめずにゴクゴク飲んじゃったのですが、150ルピーと比較的良心的な値段でした。日本と同じくらい。
それにしても今夜の宿は、なかなか素晴らしいですよ。ダイニングルームにヤク糞ストーブこそないものの、部屋が新しくてコンセントがあり、トイレと洗面所がえらく綺麗です。もう、充電し放題ってだけでテンションが上がります。
ルクラあたりになると、充電でお金を取るようなホテルはないのですが、昨日の宿なんかは台所兼ダイニングルームでしか充電ができなかったので、夜中にエネループの交換しなくちゃいけないなと、未明に起きて向かったら、なんとダイニングとトイレに通じる扉がそれぞれガッチリ施錠されてましたもんね。ダイニングはともかく、トイレは行かせてよ。ちなみにエベレスト街道の宿では、こんな感じでたまに閉じこめられます。
ともあれ、充電できるうちに全ての電子機器のバッテリーをフルにしておきたい。今回の要充電アイテムは、iPhone、ケータイ、モバイルルーター、エネループモバイルブースター3個、デジカメバッテリー3個という構成なのですが、昨日丸1日頑張ってエネループ2個をフル充電したので、こういう時はとりあえず、デジカメバッテリーを充電しつつ、中途半端に電力が残ってるエネループでルーターとケータイを充電し、就寝前にそのエネループを充電してから寝るのが正解だと思います。一番充電に時間がかかるのはエネループなので。
というかタコ足を忘れたのです、今回。アホでしょ。
いやしかし、これだけバッテリー関連に余裕があると、心にまで余裕が出てきますね。ルクラからiPhoneで音楽を聴くようになりましたもん。とはいえ、今日は頑張りすぎたのでもう眠いのです。
【翌日】
一応、ケータイ圏内なんですが、なぜかデータ通信ができないっぽいので(もしや4000ルピー分も使い果たした?)、ジリまでの道のりをまとめて書きますね。
未明から激しい雨が降る中、目が覚めて、こりゃ憂鬱な1日だなと思いながらシェルパすいとんで朝ご飯を済まし、なんだかんだと準備していたら7時前になってしまった出発。
ブクサからしばらく山を下るとカリ・コーラという比較的大きめの村に辿り着くのですが、この村が段々畑にポツポツと民家が点在する、まるで昔の日本の風景のようななんともいい味を出してて、もう少し時間があったらゆっくり滞在したかったくらいですが、雨もやんだし先を急がねばなりません。
なんせ今日はタクシンドゥ峠を越えるのです。そもそもジュビンまで下らなければ、スタート地点にも立っていないのです。
そんな折り、カリ・コーラを過ぎたあたりで旅行代理店から電話がありました。後3日しかないから、今日は何がなんでもジュンベシまで行けと言うのです。
ポーターいわく、今日はリンモでいいっしょー、という話だったのですが、大幅に歩かなくてはいけません。
厚着と焦りが重なってどんどん蒸すので、思わずジュビンでコーラを飲んでしまいました。一度コーラを許可するととめどなく飲んでしまいますね。まるで、埼玉から青森まで歩いていった時と同じです。あの時は自販機ごとに500mlの缶コーラを飲んでたら人生初の胃痛に悩まされました。
ジュビンで吊り橋を渡ると後はタクシンドゥ峠までひたすら登りが続くのですが、まだ下りよりマシなのと、連日の高所トレーニングで鍛えられた肺活量とで、自分でも意外なほどグイグイ登っていけちゃったので、ポーターを置き去りにしてしまいました。
ポーターを置き去りにすると面倒なのが食事です。もともとランチを取ってる暇などないので、あらかじめ買っておいたプリングルスやチョコレートで済ませようとしたのですが、それはポーターが持っています。
彼を待つ時間ももったいないので、結局マニディンマで1本、タクシンドゥ峠の手前で1本と、結局この日は3本もコーラを買ってしまいました。すぐエネルギーになるので。
ただ、タクシンドゥ峠で買ったコーラはキャップの赤色と炭酸が抜けてるくらい古く、ラベルを見たら2010年ワールドカップの時のものでした。レアー、じゃなくてこういう古い商品の時は交渉して安くすべきですね。
当然コーラだけではおなかも空くので、タクシンドゥ峠の手前で1個15ルピーの駄菓子系チョコウエハースと、Marsをいただきました。
その頃には再び激しく雨が降ってきて、腹は減るわ、雨に濡れるわ、寒いわ、登りが続くわで、素晴らしい逆境のオンパレードでございましたよ。
だいたい13時には越えたかった峠は30分遅れでクリア。そのままポーターを待ってると風邪を引きそうだったので、どんどん下って本来今日ステイする予定だった、リンモへ。
そこでジュンベシまでどれくらい?と聞いたら、「4時間」というので、今日も日没後に歩くのかよ!と焦り、さらにズンズン進みました。すると同じくジリまで行く白人系の団体グループに追いついたので、彼らについて行くことにしました。最初はどこかで休憩したら追い抜こうと思ってたんですが、けっこうハイペースな上、全然休みを入れないんですよ。
もっともそのお陰でなんとか明るいうちにジュンベシに着けたようなもんですが、それよりなにより腑に落ちないのは、いったんタクシンドゥ峠からリンモまでけっこう下ってきたにもかかわらず、またもやほとんどタクシンドゥ峠と標高が変わらないソールンまでぐんぐん登っていったことですね。
感覚的に今日は峠をふたつ越えた気分です。
ただそのソールンあたりを過ぎたところで、ようやく団体が休憩するわけですが、そこの休憩場所にあるチーズ屋さんのチーズが絶品でだったのです。たまたまおとついの午前中にルクラのスタバで話してたオーストラリアの女の子2人組にもそこで追いついたのですが、彼女たちがチーズとクラッカーを一口くれたのでした。
ぼくはとにかくお腹が空いてたのでそこでスニッカーズを買うのですが、チーズ屋のおばちゃんにクラッカーもどうか? なんならチーズも? みたいに勧誘されるので全部ひっくるめて200ルピーでもらえる分だけもらいました。さすがにチーズは少なかったけど。
その後、相変わらずサイレント・ヒル的な濃霧の立ち込めるなかを1時間半ほど下って、ようやく本日の目的地ジュンベシに到着するわけですが、当然ジュビンでまいてきたポーターがおりません。
果たして今夜はジュンベシに泊まるとコンセンサス取れてたっけ? 彼はライトなしでどうやってこの夜道を歩いてくるんだっけ? といろいろ不安に駆られながら、村の入り口の宿屋で紅茶を飲みながら待っていたら1時間半後にようやく会うことができましたとさ。
しかしジュンベシの宿屋はどこも満室。仕方なしにドミトリーというふれこみのポーター部屋に通されるわけですが、どう見ても納屋。しかも、思いっきり壁がない部分があり、もはや外と繋がっておりましたよ。
【翌々日】
今朝は昨日より30分早い5時起きです。トマトチーズヌードルなる失敗ブレックファーストをいただき、6時にはジュンベシを発つわけですが、先に1人だけ出されたので、どこがジリに通じる道なのかわからず、無駄にジュンベシをさまよってしまいました。
エベレスト街道には道標が少ないので、ガイドなしだと道に迷うことがけっこうあります。ルクラ以降なら人通りも多いので荷役や地元の人に聞けばいいんですけどね。
ジュンベシからは、ラムジュラ・バンジャン峠に向かってゆるやかに登りが続くので、タクシンドゥ峠なんかよりは全然楽なはずなのですが、昨日無理したのが祟ってなかなか思うようにペースがあげられません。
しかも標高が3530mとジリ~ルクラ間でもっとも高い位置にあるので、途中から雪が積もっていて、ツルツル滑って危険この上なし。
それでも午前中の早い時間に峠をクリアし、後はセテ、ケンザ、ターラ・コーラと川までぐんぐん下っていくのですが、これがつらいんですよ。もともと膝が弱い上に昨日の疲れを引きずっていて、さらに朝から降ったりやんだりの雨で地面が滑りやすくなっているので、そろりそろりと下りるしかなく、途中でポーターにも追い抜かれる始末ですよ。
ヒーヒー言いながら2000m以上下り、そこからまたもやデオラリ峠に向かってガンガン登っていくわけですが、まだ登りがマシでした。
ただ、今日の目的地は峠の手前のバンダルだとばかり思っていたのですが、ポーターいわく今夜はさらに先のデオラリ(峠)まで行く、と。
ジュンベシからバンダルも相当な距離なのですが、なぜさらに峠付近まで上がるかと言うと、翌朝早くに山を下ってシヴァラヤまで行けば、8時の乗り合いバスに乗ってジリまで行き、そのまま10時のカトマンズ行きに乗れるかもしれないからです。
ぼくはてっきり、明日はジリまで歩いて、明後日カトマンズ行きのバスに乗るのかと思っていましたが、なるほどそのプランがうまくいけば、1日短縮することができます。
つまりルクラからジリ経由でカトマンズまで、バス移動含めてたったの3日半で済んでしまうのです。これはヤバい。うまくいけば。
そんなわけでバンダルで日没を迎えるわけですが、まだまだ歩きは続きまして、真っ暗な中、しまいには雨もザーザー降ってきて、すれ違った地元民に「デオラリまであと30分だ」と言われたところから1時間以上歩いて、ようやくデオラリに着きましたよ。思わずポーターや一緒に歩いていた地元の女の子とガッチリ握手してしまいました。
ランチはチーズショップで買ったチーズとクラッカーだけだったし、今日も朝から晩まで歩き続けてヘトヘトになった1日でした。
でもちょいちょい晴れ間もあり、特にターラ・コーラあたりの里山の風景はかなりビューリホでしたね。ただ、カメラが湿気で結露してうまく撮れていないのが残念ですが。
【さらに翌日】
細かい話は後ほどですが、なんと3日半でジリどころかカトマンズまで帰れそうです。今シヴァラヤ発のカトマンズ行きバスの車中です。