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エベレスト街道を歩きながら「自動時刻補正もないし」「太陽光発電もないし」「センサーも旧型だし」といろいろ不満を感じていたカシオのプロトレックPRG-40。プロトレックは大学時代に買った初代トリプルセンサーから2台目なのですが、PRG-40は10年以上前から使っているし、モスグリーンのベゼルにオレンジのボタンという今となっては「なんでこんなカラー買ったの?」という色味なので、およそ5700mの高い方のチュクン・リに登った記念に引退してもらって(それ以前によく海水に浸けてたので潮でボタンが固まりがち)、アウトドアウォッチを新調しようとしたのです。が、これといった決め手がない。
そもそも基本的に欲しい機能として方位計、気圧計、(気圧計を用いた)高度計、温度計にソーラー発電、世界6局の電波時計があるのですが、この時点でカシオ プロトレックのライバルであるスントが落ちました。なぜならソーラー発電と電波時計の機能がないから。この2つを落とすくらいなら、今のPRG-40をクリーニングして使い続けても同じです。もっともスントのヴェクターやコアはプロトレックに比べて軽いのがメリットではあるのですが。

で、プロトレックの中から選ぶと決まって、いろいろとモデルを調べているうちに、ひとつの方針が決まりました。

「見た目とか質感が良さそうなマナスルやチタンバンドモデルは買わない」「できるだけ最新ムーブメントを買う」という2つです。プロトレックには通常の樹脂バンドモデルの他に、チタンバンドモデルや、さらに全体をチタンコーティングしてサファイアガラスを採用した最上位モデルのマナスルが存在するのですが、これらは候補に入れないことにしました。まず、チタンバンドモデルで1.5万〜2万円高、マナスルで10万円以上というバカ高い値付けがネックです。あくまで中身がデジタル時計なので、毎年モデルチェンジするわけではないものの、センサーやムーブメント、機能が数年でアップデートされる可能性を考えると(特にぼくはBluetooth対応が気がかりです)、一生モノのノリでプロトレックを買うのはアホらしいと思ったのです。くわえて樹脂モデルがもっとも軽いというオチまで付いています。

そんなわけで候補に残ったのが、以下の3モデルです。

●PRW-2000(薄型・日の出日の入り時刻付き・10気圧) 3.5万円
●PRW-2500(最新・干満グラフ・月齢グラフ付き・20気圧) 3万円
●PRW-5000/5100(デジアナモデル・10気圧) 4万円
PRW-2500
もっとも新しいのは今夏登場したPRW-2500で、これは時刻表示を小さくしてでも、タイドグラフや気圧計、高度計といったグラフ表示部分を大型化した、登山用というより海釣り用やマリンスポーツ用とも言いたくなるようなモデルです。タイドグラフやムーングラフが必要なのかと言われたら、あれば何となく嬉しいというレベルで必須ではないんですが、何せ最新という点と、20気圧防水というのが心惹かれます。
PRW-2000
かたやギリギリまで買おうと思っていたのが、現在在庫のみ(タイ洪水のせいで生産が滞っていただけで廃番ではない模様)となったPRW-2000です。こちらはプロトレックの中ではスリムラインと呼ばれる薄型・小型のモデルで、手首がおそろしく細いぼくにもピッタリ合いそうなサイズが良さげでした。さらに最近のモデルでは削られている日の出日の入り時刻表示ができます。夕日マニアとしては手元で日没時刻がわかるのは嬉しい。ただ、いかんせん古く、これまで買ってきた初代トリプルセンサー、PRG-40と、デザイン的にほとんど変わり映えしないのがネックです。
PRW-5000
そうして悩んでいるぼくに「結局これかな」と思わせたのはデジアナモデルのPRW-5000/5100です。5000が昨年出たモデルで、5100はマイナーチェンジの最新モデルなのですが、登場時からこのデジアナデザインがプロトレックの中では一番好みなのでした。ただ、アナログ針なので時刻がわかりやすい半面、気圧・高度・温度・方角を指し示す液晶表示部がえらく小さく、針が中抜きされているPRW-5000ではさほど問題にはならないものの、蓄光針になったPRW-5100では毎時20〜40分頃に液晶表示が見えにくくなるという大デメリット付きです。さらに言うと、LEDライトが液晶部分にかからず、暗闇で見えにくいというおまけもあります。
PRW-5100
ただ、周囲からの「デザインが気に入ったものが一番いいんじゃない?」というアドバイスでPRW-5000/5100にしようと思ったのですが、ここでも再び悩みのタネが。先ほど書いた通り、針が中抜きされていて液晶画面がまだ見やすい旧型のPRW-5000が欲しいのですが、まともなカラバリのブラックがチタンバンドモデルにしか設定されていないのです。それだと6万円超。比較的マシなブルー×ブラックも旧モデルのくせに4万円は下りません。

そんなわけで泣く泣くですが、PRW-5100のブラックにしようかと、今現在は考えております。しかし泣く泣く買うものに4万円出すのもバカらしいですね。うーむ。

【追記】
トップのPRG-40の写真を追加しました。赤いのは昨日イギリスから届いたウェンガーのNail Clipブレードレス(ナイフなし)です。これでいつでもどこでも爪が切れて、職質にあっても捕まりません。ただ、ハサミが付いているので、飛行機の客室内には持ち込めないようですね。

【追々記】

結局、翌日の11月30日にPRW-5100-1JF(ブラック)をヨドバシカメラで購入しました。カシオから派遣された販売応援氏からの「PRW-2000の日の出日の入り時刻は首都、日本では東京のデータなのであくまで目安」「PRW-2500の干満グラフも各国の首都からもっとも近い港のもの」という情報が決め手となり、踏ん切りがつきました。日の出日の入りデータに関してはスント コアの方がまだ充実していますね。あちらは日本の4、5箇所ほどのデータが入っていたと思います。

PRW-5000/5100シリーズに関しては、「あくまで時刻を知るのが優先の方にオススメ」とのことで、5100の長針短針を蓄光タイプにしたのも、消費者の「時間を知りたい」というニーズを最優先した結果だそうです。

それを聞いてあらためて5000か5100かで悩んだのですが、樹脂ベルトのオールブラックが5100にしかラインナップされていなかったので消去法的にPRW-5100-1JFにしました。もともとビックカメラからの全品店頭価格3%オフのDMを持っていたので、「こんなんあるんですけど…」と見てもらったら、3万9600円から3%値引きして、さらに13%還元してくれることになりました。

ちなみにこの手法を使うと1回こっきりしか使えないはずの現金3%値引きが(他の家電量販店で)何度でも引き出せる可能性があると知りました。おそろしい。

そんなわけで支払いが3万5790円の、4653円ポイント還元です。実質というマジックワードが許されるなら、実質3万337円ですね。と、レジのところまで来たら、電波時計への買い換えで、今使っている時計を持ち込んだら、購入価格に応じて数千円引きのキャンペーンをやっているではありませんか。さすがにPRG-40を引き渡すわけにはいかないのですが、もしかしたらもっと割引が期待できたかも知れませんね。

ともあれ樹脂ベルトにして良かったです。メタルバンドだとMacBook Airを打鍵しているときにパームレストとこすれ合うからです。ちなみに中国人観光客にはオシアナスが人気でした。ぼくにはちょっとギラギラしすぎてて無理なんですが、店員さんに人気の秘密を聞くと「カシオの中では数少ない日本製だから」とのことだそうです。なるほど。

【追々々記】
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2013年6月末の追々々記です。どうやらこの夏、プロトレックのセンサー部がバージョン3になって、高度計が従来の5m刻みから1m刻み、測位タイミングが5秒から1秒になるなど、精度が向上するようです。数年ぶりのアップデートとはいえ、これだからデジタル時計は高級品を買えないんですよね。というわけで、今プロトレックを検討している方は、もうちょっとお待ちいただいた方が良いかもしれません。もっとも、ラインナップが突然一新されるわけではないので、好きなデザインやモデルがすぐリリースされるとも限らないのですが。

ちなみにスリムラインで、日の出/日の入り時刻がわかるなど、なかなか良さげです。

さらにスリムラインよりケース厚が少し増しますが、実売1万7000円程度とお求めやすい、PRG-270も発売されているようです。

【追々々々記】
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いよいよデジアナモデル(コンビネーションライン)もセンサー部がバージョン3となって、PRW-6000シリーズとして発売されました。PRW-5100から比べると、厚さで1.3mm薄く、重さで12g軽くなっていますが、お値段は1万円以上高い5万円弱と値上がりしています。

しかも、樹脂バンドのボトムラインはオレンジとグリーンの差し色入りという誰得仕様。これはいち早くブラックモデルの投入を期待したいところですが、きっと来年あたりまでおあずけなのでしょうね。

その後
その後の後

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