よく考えたら、天草で野宿してから一睡もせず、2日かけて反時計回りで南九州をぐるっとまわったら、そりゃ気絶するように眠ってしまうわけですが、そこは漫喫、足を伸ばすとつっかえる狭いボックスで寝ても全然眠気と疲れが取れません。しかも朝から雷をともなう強い雨。どうしたもんかなあ、と思ったんですが、煙草くさくて(盗難が心配なので)ろくにトレイにも行けないネットカフェを延長させるのも利口じゃないなと思い、安い宿を検索していたら鹿児島・妙見温泉に素泊まり一泊2500円の湯治場があるということでウェブ予約。しかもチェックイン13時のチェックアウト11時という22時間ロングステイ可能物件。この満喫の入会金300円、9時間パック(土日なので割引がしょっぱい)2000円を考えたら、断然お得です。途中に例の巨乳議員秘書にオススメしてもらった霧島神宮もあるし、ちょっと雨に濡れても温泉に入ればいいと雨の中、飛び出したのでした。

1時間ばかり走って到着したのがトップ画像の霧島神宮でして、朝早くて雨だっちゅうこともあり、境内は人もまばらで静謐な空気が流れておりましたよ。樹齢およそ800年のご神木もズドーンとそそり立っておりました。

で、神木といえばその熟女議員秘書オススメがもうひとつありまして、それが姶良市の蒲生八幡神社にある日本一古いといわれている大クスです。樹齢なんと1500年。霧島神宮から今夜の宿までは目と鼻の先なんですが、この後は北上する予定なので姶良に行くならこれが最後のチャンス。ナビで調べてみたら高速道路を使えばそう遠い距離でもないだし、何より温泉のチェックインまでまだ時間があったので、バビューンと行ってみました。その写真が上のやつです。また、細かいカットは帰京後にでもアップしますね。

その後、鹿児島ラーメンを標榜するざぼんラーメンで昼食にして、本日の目的地・妙見温泉田島本館にチェックイン。ここは神経、傷、胃腸にそれぞれ効く3つの湯船を用意している湯治宿だそうです。鹿児島空港からも近いので、サクッとレンタカーで来て立ち寄り湯もできますが、その場合は神経 or 傷&胃腸の湯どちらかにしか入れません。なお、傷&胃腸の棟には打たせ湯もありました。

湯治場の自炊部屋なので部屋にトイレや洗面台はありません。しかしコンロはあります。あとテレビも扇風機もあるし、素泊まりなのに歯ブラシとシャンプー、リンス、石鹸(各1回分)も付けてくれるし、FREESPOTのWi-Fiも飛んでるし、ぼくにとっては至れり尽くせりです。しかも湯治客は温泉に24時間入ることができます。さらに、嬉しいことに無料の洗濯機まであるんですよ。ただ、乾燥機がなく、湿気まくっているので洗濯物が全然乾かないようです。

明日の朝、洗濯だけしてどこかでコインランドリーを探そうかしら。

それにしても素樹文生も書いてましたけど、日本の宿賃は高いですよね。一泊5000円でも毎日2週間続くと7万円。他にもお金はかかるから、素泊まりでいいから2000円以下でお願いしたい。じゃないと長期旅行なんてできないです。もっとも、長期旅行しにくい労働環境なんですけどね。だから、ハイシーズンにしかやって来ない客を基準に宿泊費が設定されるんじゃないかと思います。

そう考えると、深夜割引を使えば1500円くらいでひと晩雨風をしのぐことができるネットカフェや漫画喫茶は、ありがたい存在には違いないんですよね。高速バス同様に消耗しますけどね。やっぱり3畳でもトイレなしでも鍵がかかる個室が良い。全国津々浦々にドヤが展開されないかしら。観光庁がどうにか旅行をさせたいとキャンペーンを張っているようですが、宿に限らずそもそも価格設定の高い日本の観光産業を、今の水準を保ったまま守ろうとしても無理だと思うんですよ。

ちなみにこのツーリング旅行に出てから10日間でかかった宿泊費は、およそ1万5000円です。徹夜2回、知人宅2泊、野宿1泊で半分は金かかってないんですよね。残りはビジネスホテル1泊(5000円)、健康ランド1泊(3500円)、ネットカフェ2泊(1500円と2300円)、湯治場1泊(2500円)です。滞在時間の長さや温泉付きなどトータルで見ると湯治場のコスパの高さが光ってますね。

そんな話はともかく、今日はぐーたらします。寝まくって風呂入りまくります。ネットはあんまりやらないよう、気を付けます。