現代アートを巡るツーリングは、あいちから瀬戸内へ。途中、大阪帰省中のNaoko Yasue画伯とたこ焼きを食べつつ、高速をバビューンと姫路港に向い小豆島行きフェリーの始発を待ちます。写真は棚田にそびえるワン・ウェンチーの『小豆島の光』。
山陽道のSAで野宿すれば良かったかなと思わなくもない姫路港の高湿度の朝。
海路を一路、福田港へ。
四国出身のくせに初小豆島。屋久島ばりに山が奥深い。
港でパスポートを買って、福武ハウスへ。企画展は…まあ、そこそこ。
福武ハウスに隣接する西沢立衛の有機的なパビリオン。
その横を散歩する地元犬に癒される。
犬島にある妹島和世の『中の谷東屋』にも似た手触り。
程よくくたびれた鳥居。
バイクでバビューンと移動して醤の里。島田陽『おおきな曲面のある小屋』という便所。
『清水久和』オリーブのリーゼント。奇しくもあいちの夜に暇でリーゼントにしてたミー。
途中にある野良アート青鬼。息子(仮想)が虫追いに興じている。
エントランスが落ち着く、graf『小豆島カタチラボ』。アートの範疇ではなく考現学。
醤の里の最たる見どころはむしろ町並みではないかと思います。
地元おばちゃんがお接待してくれるドットアーキテクツ『Umaki camp』。
汗だくなので麦茶が嬉しい。
醤油倉庫らしき展示スペース。醤油の一升瓶のミニチュアがミニくまちゃんサイズ。
小豆島町民と山崎亮+studio-Lによるプロジェクト。
塩分濃度の異なる約8万個の醤油たれ瓶。
いわば醤油照明。
ちょっと離れているけど醤の里ではもっとも素敵だった醤油倉庫レジデンスプロジェクト。
佃煮で塩分補給。
坂手港に寄ると、ヤノベケンジ×ビートたけしの『ANGER』の出現時間というので慌ててGO。
昨日あいちトリエンナーレで観た『日本の大人』のままごと合宿所。セットの一部もここから。
フェリー待合所のヤノベケンジによる壁画。アンガーも描かれていたのね。
最近、ゴミじゃなくてカビ疑惑があるレンズの黒点。『スター・アンガー』。
UMA/design farm+MUESUM『ei』のカフェで昼食。太いぶっかけ素麺。
さらに西進して三都半島へ。狂信的な昆虫採集がつらい、佐藤隼『空間収集』。
東京藝術大学プロジェクト。誰かの気配がする山田沙奈恵『います』。
ここまで来るのは自転車ではしんどすぎる。高原悠子『事物』。
さらに三都半島の西側へ移動。跡地だけが観られる臼井英之『神様のおなら』。
地元民の稚拙な演技が良い林千歩『エイリアンズVSティーチャー〜二十四の瞳を救え!!〜』。
この辺はひたすら暑かった記憶しかない。ジェームス・ジャック『夕焼けハウス』。
ピラミッドのようにそびえる墓石が心を打つ。むしろ。
少し北上して古川弓子『眺望絶佳』。
可愛い。
寺木南による『FULL tide ⇆ EBB tide』。
瀬戸内海の島すべてを模型化した『瀬戸ノ島景』柚木恵介。
ふあー、疲れた。まだあんのか。
廃校の講堂。こうして小豆島は廃墟建築が素晴らしい。
越後正志『火のないところに煙は立たず』。
道の駅にある吉田夏奈『花寿波島の秘密』。ポリゴン化された無人島の情景。
小山真德がお遍路しながら集めたゴミで新たなゴミを生み出した『讃州土産巡礼』。
そろそろ時間切れ。肥土山/中山エリアの斉藤正人『獅子垣の島』。ウルトラマン。
光り輝く小舟に横たわり揺れることができる長澤伸穂『うみのうつわ』。
夕暮れも迫る頃、ようやくワン・ウェイチーです。
5000本もの竹を組んだようです。夜はLED照明で輝くとか。
竹の手触りに息子(妄想)もはしゃいでます。
ああ、ここで昼寝したいけど、先を急がねば。
おにぎりがおいしそうだった、こまめ食堂もスルーせざるを得ない。
土庄港で高松行きフェリーを予約し、チェ・ジョンファ『太陽の贈り物』でパチリ。
少し時間が余ったので、土庄本町の迷路に迷うことにする。
この町出身の若者と知り合い、町を案内してもらう。
エンジェル・ロードに沈む夕焼けを案内してくれる。
高松に向かうフェリー内でうどん。香川のくせにびっくりするくらいレベルが低い。どうした?
以上、瀬戸芸初日にして初小豆島は、1日で回りきるのが無理めなくらいの強行軍でした。ただ、トホホ展示も多く、全部をまわらなくてもいいんじゃないかって気がしなくもありません。
個人的に秀逸だった作品は、福武ハウスのパビリオン、醤の里の町並み散歩、坂手港のヤノベケンジ、三都半島の東京藝術大学の一連の展示、うみのうつわ、小豆島の光でしょうか。実は土庄本町の目『迷路のまち』も良かったようですが、タイムアップで見切れませんでした。
この後に巡る直島、豊島、男木島、女木島に比べると小豆島はややパワー不足な気がして、きっと直島・犬島・豊島の常設展を体験した人があえて行くなら良いのではないでしょうかレベルでした。
それにしても小豆島のバカデカさと、自然の峻険さ、町並みの豊かさといった素地には驚かされました。さすが瀬戸内海最大の島。また、機会があれば訪れてみたいと思います。
つづく。
関連リンク
・瀬戸内国際芸術祭2013