先日、東京都現代美術館で吉岡徳仁『Crystallize』を観てきました。ついでに同時開催の『うさぎスマッシュ展』と常設展もチェック。トップ写真はクリスタルで作られたベンチ『Rainbow Chair』の下でゆらめくミニくまちゃんです。
実用洋食とは何か
「実用洋食」という看板に惹かれてホイホイ。昭和90年代のおもかげ「七福」。
全然おなか空いていなかったのにカツ丼をわしわし食べてしまいました。
ぼて腹を抱えて清澄白河駅からMOTまでの長い道のりを進みます。
徹夜明けで顔がパンパン。館内のベトナムカフェから請求書を華麗に送信ッ。
Crystallize|TOKUJIN YOSHIOKA
1967年佐賀県生まれ。1986年桑沢デザイン研究所卒業後、倉俣史朗、三宅一生のもとでデザインを学び、2000年吉岡徳仁デザイン事務所を設立。20年以上にわたりISSEY MIYAKEの展覧会やスペースデザインを手がけ、銀座のフラッグシップストア「SWAROVSKI GINZA」のデザイン、CARTIER、HERMES、LEXUS、TOYOTA、NTTの空間デザイン、コスメティックブランドSUQQU、FANCLのパッケージ/ショップデザインなど、幅広い分野で活躍する。カッシーナ、ドリアデ、カルテル、モローゾなど有名家具ブランドの依頼でイタリア・ミラノサローネにおいて、毎年新作を多数発表する。
ようやくクリスタライズです。ベンチの後ろでわさわさしているのはストロー。
波打つクリスタルがまるで海の底にいるかのような気持ちにさせます。
しかしクリスタル作品は美しいのになぜストロー?
ハイライトはチラシにも出ている虹の教会です。『2001年宇宙の旅』みたい。
虹のベンチの下にミニくまちゃんを置くと、沈んでいるかのよう。
動画。
もういっちょシルエット。
うさぎスマッシュ展 世界に触れるデザイン
社会がより複雑化した21世紀に入り、デザインも大きな変化を遂げています。絶え間なく消費される「新しさ」を生むデザインとは異なり、社会に対する人々の意識に変化を与えるデザインが、今より重要性を増しているといえます。本展は、そのようなデザインの実践に焦点を当て、高度に情報化された現代社会の様々な要素や出来事を取り上げ、私たちの手にとれる形にデザインして届ける国内外のデザイナー、アーティスト、建築家、21組の表現を紹介します。領域を横断して活動する彼らの表現は、私たちが生きる世界を独自の視点と方法で読み込み、時には思いがけない発想で、普段とは異なる手触りをもたらします。視覚だけでない、より総合的な身体的体験を通じて、既存の知識体系や情報伝達のあり方を問い直し、私たちがより能動的に世界と関わる方法を探るきっかけとなることを、この展覧会は目指します。
併催の『うさぎスマッシュ展』。「世界に触れる方法」をテーマにした集合展です。
音声ガイドのヘッドホンがうさぎ耳だったりします。
とはいえうさぎ的な要素はこれくらい。
レアンドロも良かったのですが、リチャード・ウィルソン『静かに転倒する世界』も佳作。
鏡のような空間ですが。
実は全部オイル。後片付けを心配しちゃう展示は、だいたい良い展示。
木村恒久のモンタージュ作品はいずれも素晴らしい。
全女子から羨望と嫉妬を受ける器用リッチ、スプツニ子!の『ムーン☆ウォークマシン』。
一応常設展もまわりました。
おしまい。
クリスタライズはいずれも美しい作品ばかりでしたが、もともと美しいものは美しく見せられて当然なんじゃないかー、と邪悪な問いがむくむく芽生えてしまいました。あいちトリエンナーレの泡と新聞紙がすごかっただけに、ストローの残念さが際立っちゃうと言いますか…偉そうなことを言ってすみません。
うさぎスマッシュ展は、『図解でわかる○○』とか『業界地図』のノリで、仕事でも使えそうな表組や図がたくさんあり、デザインうんぬんより「データで欲しい」という印象。それは百科事典を家に所蔵しておきたいのと似たような感覚。現代ならさしづめ2ちゃんねるの「なぜだか保存した画像」シリーズになるんでしょうか。
いずれにしても、MOTは都心から遠すぎにつき、ほぼ1日滞在しておりました。そのせいで特撮展も見逃しましたからね。あと清澄白河にシアトル系コーヒーチェーンが1、2軒あっても罰は当たらないと思うんですがいかがでしょうか。
関連リンク
・実用洋食 七福|食べログ
・Crystallize|東京都現代美術館
・うさぎスマッシュ展|東京都現代美術館