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本日はタカラトミーアーツが2月6日に発売する「食の極み『魯山人納豆鉢』」で、究極の納豆をいただくべく、おかめ納豆ブランドでおなじみのタカノフーズの水戸工場に出かけ、工場出荷したての納豆をゲット&イートして参りました。トップは同社のマスコットキャラ・おかめちゃんとのツーショットです。

※工場内は特別に許可をいただいて撮影しています


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上野駅を9時出発。いざ常磐道をひた走ります。
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所要時間100分で茨城県小美玉市のタカノフーズ水戸工場にとーちゃーく。
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1日200万〜250万個の納豆を生産する、同社最大の工場(総生産は1日400万個)。
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要予約ですが一般見学もOK。まず大豆は選別され、洗われ、水で戻します。
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お次に釜で蒸煮(宇宙刑事みたい)され、熱々のうちに納豆菌がスプレーされます。
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発酵前にパッケージに入れてしまいます。ここは撮影NGだったのでモザイク処理。
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「今日もゼロ災でいこうヨシ!」。1分間に200〜220個充填しちゃうんだそうです。
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廊下には「ぼくがかんがえたおかめなっとう」の塗り絵コーナーが。
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ロックな納豆パケ。MOTHER FUCKLA(ふっくら)だと面白かったのに…。
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ここからムロで発酵させます。室温45度、湿度95〜100%で18時間かかるんだそうです。
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発酵が終わると一気に5度以下まで冷やして丸1日熟成。煮られたり冷まされたり大変。
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最後に包装フィルムで結束して出荷オーライ。工場は年中無休24時間400名体制で操業中。

工場周辺や工場内ですが、思ったより納豆くさくありませんでした。お菓子工場の近所などは化学調味料の匂いがえらいことになっているので意外でした。

しかし見ていて一番面白いのは、撮影NGだった充填工程なんですよねー。レーンに載せられた発泡スチロールの納豆パッケージに次々と納豆が入れられ、フィルムでカバーされ、タレと辛子が詰められる。その早業とエラー品を分別するシステムは、企業秘密でも仕方がないなと思わせるほど見応えがありました。

そしてよく考えたら、タレと辛子も一緒に発酵・熟成されてるんですね。

いよいよ究極の納豆・試食会


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工場見学の後は、魯山人納豆鉢のタッチ、トライ&イートです。
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美食家・北大路魯山人の『魯山人味道』“納豆の拵え方”にヒントを得たライフバラエティトイ。
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MCかおりんの解説により、魯山人納豆鉢の使い方がレクチャーされます。
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まずは工場直送の納豆を透明器にぶち込みます。
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蓋をします。
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撹拌棒は納豆がよく混ざるようにイボイボのディテイルがあります。
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魯山人モードの場合はダイヤルを「始め」にセット。「我流」の説明は後ほど。
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後はひたすら、ねるねるハンドルを回すだけ。ハンドル1回で撹拌棒が2回転するとか。
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力が入れやすいよう、指で押さえるための凹みがあります。やっぱり最初の方の手応えは重め。
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回転数に応じてダイヤル表示も変わり、叱咤激励の言葉が表れては消え表れては消え…。
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305回転目に自動で扉が開くので、そこから醤油を投入し、再び扉を閉めてまわしますよ。
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液体が入るとハンドルが軽くなります。あともうちょっとだ、がんばれー。
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「完」にて再び自動で扉が開いて終了です。合計424回転。
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糸が細かくトロリとした質感に。炊きたてご飯にかけていただきまーす。
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うむ、確かにンマイ。ちなみに424回混ぜるとコク成分が109%アップするのだそうです。
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念のため通常の感覚で混ぜた納豆も試食。混ぜ込みが少ないと冷たくてドライな味わい。

納豆の拵え方

 ここでいう納豆の拵こしらえ方とは、ねり方のことである。このねり方がまずいと、納豆の味が出ない。納豆を器に出して、それになにも加えないで、そのまま、二本の箸でよくねりまぜる。そうすると、納豆の糸が多くなる。蓮から出る糸のようなものがふえて来て、かたくて練りにくくなって来る。この糸を出せば出すほど納豆は美味くなるのであるから、不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである。
 かたく練り上げたら、醤油を数滴落としてまた練るのである。また醤油数滴を落として練る。要するにほんの少しずつ醤油をかけては、ねることを繰り返し、糸のすがたがなくなってどろどろになった納豆に、辛子を入れてよく攪拌する。この時、好みによって薬味(ねぎのみじん切り)を少量混和すると、一段と味が強くなって美味い。茶漬けであってもなくても、納豆はこうして食べるべきものである。
 最初から醤油を入れてねるようなやり方は、下手なやり方である。納豆食いで通がる人は、醤油の代りに生塩を用いる。納豆に塩を用いるのは、さっぱりして確かに好ましいものである。しかし、一般にはふつうの醤油を入れる方が無難なものが出来上がるであろう。

──『魯山人味道』より

ちなみに意識して数えてみると普段ぼくは100回くらい納豆を混ぜているようですが、タカノフーズの官能検査では30回という規定があるそうです。担当の方にうかがってもこの数字の根拠はわからないとおっしゃっていましたが、おそらく茨城県民による納豆撹拌の平均値か、タレと辛子をまんべんなく混ぜる最低回転数か、かつておいしく食べられると信じられていた回転数あたりなのかなと思われます。

ちなみに魯山人納豆鉢の424回転という回転数は、「味香り戦略研究所」での味覚センサーによる調査で割り出した、前述のコク成分109%アップが根拠になっているとのこと。

なお、魯山人モード以外に選べる「我流」モードでは、無制限で納豆をまぜまぜできるので、デイリーポータルZの名作「納豆を10万回混ぜてみる」のペースト状納豆へ、半分の力で到達することができます。

おまけ


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行きのバス内で出された納豆テストの結果発表。まったくダメでした。
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おかめちゃんに足蹴にされているような絵面。
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AR技術による、人類おかめちゃん化計画。ミニくまちゃんまで反応してる。
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すでに生産終了していますが、おかめ納豆のミニチュアもありました。
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このミニチュアのサイズ感はミニくまちゃんにぴったんこ! 欲しいけど絶版かー。
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工場内には納豆博物館も併設されて歴史や文化を学ぶことができます。
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訪問記念にパチリ。
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売店にはバレンタイン用納豆チョコが。ドライ納豆入りってことなのかなー。
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笠間焼きの鉢と納豆混ぜ棒。合計で魯山人納豆鉢より1000円も安いけど、労力は倍。

最後に『魯山人納豆鉢』のライバルが近くにいましたね。なお、売店と博物館は予約がなくても入れるような雰囲気でした。

ちなみにいつぞやのデータで地元・徳島県は全国でもっとも納豆を消費しない県のひとつだと言われていて、実際給食や食卓に納豆が並ぶことはネバーなかったのですが(納豆だけに)、なんか高校時代に興味を持って食べていたらそこそこ好きになったので、あの時期自主練していて良かったなーと思う次第です。じゃないとこのツアーは二つ返事で断っていたはず。

茨城からは以上です。

関連リンク
魯山人納豆鉢 | スペシャルサイト | タカラトミーアーツ
おかめ納豆 タカノフーズ株式会社
「魯山人味道」