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いつも行列が絶えないので気になっていたキラー通りの「WORLD BREAKFAST ALLDAY」に、ミニくまちゃんも並んできました。ここんちは、世界の朝ご飯を1日中食べられるというコンセプトのレストラン。写真は基本メニューのイングリッシュブレックファーストです。ソーセージにスクランブルエッグにハッシュポテトにベイクドビーンと、どっちかっていうとアメリカンなイメージですが実は英国スタイルなんだそう。そして驚くことにこのワンプレートで1500円もしやがるってことです。
この基本メニューの他に、期間限定で世界中のどこかの国の朝ご飯を提供してまして、例えばこの11月と12月はアメリカンブレックファーストというテーマで、謝肉祭感謝祭をイメージしたワンプレートをいただくことができます。

なお、2013年の開店以来、これまでメキシコ、ブラジル、ドイツ、クロアチア、ブルガリア、ヨルダン、インド、ベトナムの朝ご飯を特集してきたそうです。

そう、「朝ご飯を通して世界を知る」というコンセプトは、とても雑誌的。実際、この秋には『WORLD BREAKFAST ALLDAYの世界の朝ごはん』という書籍も出版したそうです。つまり──

・朝ご飯が1日中食べられるというコンセプト
・通いたくなる期間限定のメニュー
・巧みなメディア戦略

で、常に繁盛してるのです。
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店内の可愛いランプシェード。

さらに実際に行列して店内に潜入して飯を食っておののいたのは──

・行列でなんだかんだと1時間近く待つ
・店内は長いダイニングテーブルひとつだけの激狭相席上等の定員14名様
・メインディッシュは英国、シリアル、期間限定の三択
・さらに店頭には明記していないワンドリンク強制
・ミューズリーを頼む人はほぼいないので、事実上客単価は2000円以上
・グループでも各自精算は受け付けません!

てことです。つまり、「店舗の維持費は安い(狭くて荷物置く場所すら困るレベル)」「その狭さゆえ回転が速い」「メニューが少ないので簡単(だって3品しかない)」「客単価が高い(ドリンクは最低500円から)」「サービスは最低限」と完全な売り手市場を作り上げちゃってるわけです。

いいえ、ディスってるわけではありませんよ。ビジネスとして、すげえなって思うのです。
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で、こちら七面鳥のクリーム煮やビスケット、焼き野菜などをあしらった米国風朝ご飯1650円。

せ、せんろっぴゃくごじゅうえん!

しかも別途ワンドリンク頼まなくちゃいけないので、最低2150円からですよ。サラダもスープもデザートもついてなくてこの値段。フル装備しちゃったら確実に3000円は超えます。

まったくリラックスできない空間の朝ご飯に3000円。こんなお店が常に繁盛してるんですから、日本のデフレって大したことねえんじゃないかなと思ったり、ここに並んでる女子のこじらせ具合って世紀末だなって思ったりするわけです。

そして、ぼくもこんな商売したい!と超うらやましいわけです。本当、朝ご飯に2000円以上も使っていろいろ勉強になりました。みんなも牛丼5回我慢して行ってみるといいですよ。たぶんここには、ビジネスのいろんなヒントが隠されています。

ちなみにお食事はどれもおいしかったです。ワンドリンク付き500円くらいで食いたい。

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