ZETTAI REDシンガポール公演から帰ってきました。これでようやく6月1日〜3日の北アルプスは爺ヶ岳〜針ノ木岳間のULハイクの模様をお届けできます。サクッと3日分を公開しようかと思ったんですが、朝までかかりそうなのでまずは初日の扇沢〜爺ヶ岳だけ。
日曜深夜に東京をでっぱつ。小林くんのジムニーで夜通し走って安曇野へ。
立山黒部アルペンルートの基地・扇沢に車を停め、柏原新道の入り口に着いたらもう7時。
このとき、この看板が意味することを理解できていませんでした。通行不能なの?
ともあれ、互いに徹夜で眠い目をこすりながらとぼとぼ登ります。
今回は扇沢を起点に、反時計回りで針ノ木岳まで巡る予定でした。※クリックで拡大
最初は歩きやすかったんですが、だんだん雪渓を横切る回数が増えます。
踏み跡もほぼなく、軽アイゼンを装着して、急な斜面をおそるおそるトラバース。
滑落すると谷底へ向かってつるっと逝けます。2人ともUL装備だったので足もとがあやうい。
ぼくも足を滑らせてカーボン製のトレッキングポールを1本失いました。
上の写真の上部拡大ですが、こっちが針ノ木岳方面。あそこまで行ける気がしない。
ともあれ、コースタイム4時間のところを6時間かけて種池山荘に到着。
この時期、山荘は雪で埋もれているので当然テン泊。しかも我々はツェルトです。
かなり風が強かったんですが、山荘の柱を使って強く固定することができました。
眠くて疲れていたので爆睡。今回は水場がないので5リットル担いだのもキツかった。
夕方頃に夕焼けチェックがてら明日のルートを偵察。稜線に雪が積もってて雪庇もあるよ…。
ガスってきたので爺ヶ岳登山も夕焼け鑑賞もあきらめ、とにかくやっぱり寝ることにする。
この時点で、通常のコースタイムの1.5倍ほどかかっていたので、2日目は爺ヶ岳ピストンからの、針ノ木岳までの尾根歩きは無理なんじゃないかと弱気になっていました。そこで、山荘の背後に見える、鹿島槍ヶ岳を爺ヶ岳からピストンして、そのまま南尾根を下りる元気があるならそのまま下山するか、体力的に厳しければ南尾根の適当な場所でビバークというプランを考えました。鹿島槍ヶ岳なら雪が少なそうだったからです。
本当は周遊したかったんですが、本来はしっかりしたアイゼンとピッケルが必要な時期。自らの準備不足を反省して勇気ある撤退も必要なんじゃないか──6月4日にはシンガポール行きもあるし──という風に考えていたのですが…翌日どうなったかは次回の講釈で。
それにしても寒すぎて寝袋に入っててもときどき目は覚めるし、ジェットボイルの点火プラグも火花が出ないし、久々の局面でございました。
つづく。
関連リンク
立山黒部アルペンルート オフィシャルガイド
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