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ちょっと間が空いてしまいましたが、後立山連峰南側の残雪期ULトレッキングの最終回です。前回は2日目の種池山荘から鳴沢岳までをお送りしましたが、今回はいよいよ赤沢岳〜スバリ岳〜針ノ木岳と経由して今宵の幕営地・針ノ木小屋を目指します。しかし、時すでに15時すぎ。果たして日暮れまでに間に合うのでしょうか。
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そろそろ関電トンネルの上を通過するあたり。
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ややガレてきました。雲と風も出てきたかな。
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おっと、今日二度目の雷鳥発見。二羽でぼくらのすぐそばを飛び去りました。
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シャッターチャンスは突然やってくるねえ、と反省している姿。
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また小一時間で赤沢岳に到着。後ろに見えるのは…。
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黒部ダムのダム湖ではありませんか。
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立山連峰と黒部ダムを望むパノラマ。※クリックで拡大。
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さて、明るいうちに進まねばなりません。だんだん寒くなってくる。
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あれが、次のスバリ岳かー。遠いなあ。
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だんだん歩みが止まりがち。扇沢側からどんどん雲があがってくる。
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相変わらず今にも崩れそうな危ないパートがちらほら。
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最後のひとふんばり。
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ひえー、つらいよー。ガレてるよー。
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と言いつつスバリ岳にも登頂。吹きさらしで寒い。そしてもう18時だよ!
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スバリ岳からのパノラマ。※クリ拡。
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で、再びガツンと下って針ノ木岳を目指します。いよいよラスボス。
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しかし、途中で完全に登山道が崩落してました。いやあ、最後まで気が抜けません。
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だいぶペースをあげて18時45分に針ノ木岳とーちょー!
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高瀬ダムや表銀座、槍ヶ岳も見えてます。
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目の前には翌日晴れたら登ろうと思っている蓮華岳。美しい。
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さて、もう19時で日没です。針ノ木小屋まで40分。
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しかし焦って道迷い。いったん雪渓まで戻る。夕焼けに見とれてる場合じゃない。
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小林くんとはぐれていたらふと近くに本日3回目の雷鳥ちゃんが。
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後からオスまでやってきた。ここでうっかりアイゼンを谷に落とす…。
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でもかろうじてトレースで引っかかってくれました。肝を冷やしたわ!
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あたりが真っ暗になる前、19時半頃に針ノ木小屋に到着。長い1日だったね。
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強風だったので小林くんとツェルトをつなげて設営。晩ご飯を食べる。
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3日目は未明から雨と強風です。ツェルトも軽く倒壊。こりゃ蓮華岳は無理すな。
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あきらめて下山するわけですが、雨のなか急な針ノ木雪渓を下るので気が重い。
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途中でお尻をついて滑っておりていたら、手の指が凍傷になりかける。感覚がない。
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雨だったので写真はほとんどなく。ともあれ7時半、扇沢に戻ることができました。

この後、大町市内でご飯を食べて、温泉に浸かり、中央道をまったり帰京。なんとか翌日のシンガポール便に間に合うことになって良かったです。

あらためて振り返ってみると、1日目の柏原新道といい、2日目の稜線歩きといい、残雪期に縦走するにはあまりに軽装でした。最低でも12本アイゼン、ピッケル、ヘルメットは必要だったと思います。

実際3日目は雨ながらずいぶんと時間に余裕があったので、赤沢岳とスバリ岳の間でビバークしても下山は間に合ったような気がしないでもありませんが、この辺から森林帯が減り岩場が続くので、ビバークするにしても強風に弱いツェルトではなく、ちゃんとした山岳テントが必要だったかもしれません。

そうそう、水場がなく給水も大変でした。

後は、雪による凍傷の危険性をなめておりました。実はいまだに左手の薬指と小指に少ししびれが残っています。夏山でも防水のグローブカバーが必要ですね。

と、このように反省だらけ、しんどいことだらけだった爺針縦走ですが、2週間近くたった今、あらためて思い出してみると、楽しかった思い出しか浮かばないのが不思議です。精神的にも肉体的にもけっこうギリギリのところで歩いていたんですが、「ちょっと間違ったら死んでしまうかもしれない」「シンガポール便までに帰れないかもしれない」という緊張感が、かえって面白さを際立たせていたのかもしれません。まるで常に死ととなりあわせのバイクツーリングみたいに。

というわけで結果オーライながら、なんとか無事だった残雪期のアルパインULハイク。この装備でまた他のルートを歩いてみたいと思います。そして、この後立山連峰のエリアは人が少ないのでオススメです。出会ったのは冷池山荘の管理人さんだけでしたからね。この人の少なさのおかげで、きっと雷鳥天国なのでしょう。

関連リンク
立山黒部アルペンルート オフィシャルガイド
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