目白のアダチ木版でごく短期間だけ開催されている、草間彌生『私の富士山』展に行ってきました。8月9日だから、明日までですね。草間彌生が初めて描いた富士山を、気鋭の彫師・摺師が浮世絵化したというコラボレーション。
炎天下のなか、バイクでやってきましたアダチ木版。
もともとオレンジ一色だった富士山をアダチ木版の提案で多色展開したそう。
ぼくが好きなのは富士山らしい水色か…。
草間彌生が死んで見たという黒い富士山ですかね。
女子には夕焼けを思わせるピンク富士が人気だろうな。
とにかく狂っているのが1万4685個もの水玉をイケメン彫師が彫り抜いたこと。
彌生がなかばやっつけで描いた水玉を3カ月かけて完全再現。
この作品は各色120部、1部60万円の値付けがなされているのですが、NHK BSプレミアムで放映されたドキュメントを見る限り、浮世絵としては最大級かつ、紙も彫りも摺りも人間国宝級の手間暇がかかっておりまして、これはむしろ美術コレクションとして破格なんじゃないかと思いました。ぼくは買えませんけど!
このあと、銀座のギャラリー小柳で鈴木理策『Water Mirror』も拝見して、それはそれは素晴らしかったのですが、その特大プリントが126万円で、むしろ浮世絵が安いとすら感じてしまいました。やっぱり買えませんけども。
関連リンク
・草間彌生『私の富士山展』|アダチ木版
・鈴木理策『Water Mirror』|ギャラリー小柳