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シルバーウィーク後半戦は原稿をほっぽらかして、先週の縦走の続きとばかりに再び室堂に戻って立山講・剱講としゃれ込みました。写真は昨年に引き続いて、二度目の剱岳登頂です。1日中雲もなくメタクソ晴れてて最高でした。その模様はおいおいお伝えするとして、今回のスルーハイクに持っていたカメラ三脚穴付きマルチツールについてお話しいたします。
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こちら、にわかに盛り上がったサバイバルツール熱にうなされて掴んでしまったGERBER社のマルチプライヤー STEADY 30-000419です。ペンチをメインに、ノコギリ歯付き長ナイフ、短刀、プラマイドライバー、缶切り、そしてコンデジとスマホ用の小さな三脚穴が付いた優れもの。

なお、スマホは同梱の吸盤パーツでくっつける仕様です。
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黒部五郎小舎にて、実際にiPhone5sを装着したところ。平素、持ち歩きには重いしセッティングも面倒だしで所有していてもほとんど出番のない三脚ですが、今回はせっかく買ったのでタイムラプスでも撮ってみることにしたのです。

それで撮影してみた動画がこちら。

ついでに薬師岳から剱岳・立山を望んだタイムラプス。

最後に今回登った剱岳の夕焼けタイムラプス。

けっこう便利に使ってるように見えますが、問題がちょろちょろあります。そのクリティカルなものは──

・当たり前だけどタイムラプス撮影中はiPhoneが使えない
・当たり前だけどタイムラプス撮影中はマルチツールが使えない
・タイムラプス撮影30分で25%くらいバッテリーが消耗する
・朝焼けや夕暮れの撮影ではガツンと露出が変わることがある
・吸盤パーツじたい紛失してしまいそう
・スマホを固定する吸盤の吸着力が弱く、時間が経つとはずれる

iPhoneにまつわるものは仕方ないとして、問題は最後の吸盤。もともと長時間の固定には向いていないので、しっかり撮影したい場合はスマホを挟み込むタイプの三脚穴付きホルダーを用意した方がよさそうです。だとしたらわざわざ重いマルチツールを三脚にしなくても良いわけで(ただ、この重みが安定性を担保しているとも言えますが)、小さいゴリラポッドとホルダーの組み合わせでいいんじゃないかと思われます。個人的にゴリラポッドは苦手ですけど。

なお、あまり需要がなかったのかすでにメーカーでは廃番。あと、マルチツールとしての問題点があるとすれば、ハンドルが樹脂製なのでいずれ劣化してベタベタしてきそうな予感がびんびんいたします。

でもま、こういう無駄なツールってそそられますよね、という話でした。なお、マルチツールについての最適解もいまだわからず、これから追求(散財)してゆくことになりそうです。

「北アルプス西部縦走」のインデックス
北ア西部を縦走してきたんだよ〜新穂高温泉から室堂へ
北アで思い知るカメラ三脚穴付きマルチツールの落とし穴
北ア西部縦走その1〜新穂高温泉から双六池キャンプ場まで
北ア西部縦走その2〜霧の三俣蓮華岳
北ア西部縦走その3〜黒部五郎岳で飛びかう阿波弁
北ア西部縦走その4〜薬師岳
北ア西部縦走その5〜鬼と龍王をやっつけ、そして室堂へ
北ア西部縦走その6〜室堂に戻って、ラスボス立山講
北ア西部縦走その7〜岩と雪の殿堂・剱岳