岡山は倉敷にある大原美術館は、日本初の西洋近代美術館なのですが、実は近代に限らず古代から現代まであらゆるアートを収蔵しております。…て事実を知らしめる展覧会が国立新美術館で開催中ことで、内覧会にお呼ばれしました。
貴重なお宝がパカッと開く様子をイメージしたエントランス。
音声ガイドは今をときめくYES!又吉。実際は520円です。
はじまりはオリエントから中国美術まで。《エジプト、フスタート出土陶片》。
たたみかけるように今回の目玉、《受胎告知》エル・グレコ。車田正美的な構図。
続いて《髪》とか《アルプスの昼寝》とかポップな西洋近代美術の間。
みんな大好きモネもね。これら大原孫三郎の命を受け、児島虎次郎が買い付けたのだそう。
今夜はヒッパレ。
むろんオムロン日本の美術もフォロー。ミニくまちゃんぽい《男の顔》青木繁。
出ました萌えしゃンか中村綾香かチェリー(うる星やつら)か。《童女舞姿》岸田劉生。
国指定の重文《Nの家族》小出楢重、《信仰の悲しみ》関根正二。
ふるさとを思わせる《外房風景》安井曾太郎。
コレクションは民芸にまで。《流離抄板画柵》棟方志功。
このソリッド感てゆうか、ポリゴン感は円空に通じる。《二菩薩釈迦十代弟子板画図》。
美しいマップ《沖縄絵図》芹沢桂介。
陶器はスルーして、戦中期の美術。《飛び上がろうとする頭のない馬》国吉康雄。
我々はピカソから何を学んだか。《頭蓋骨のある静物》。
現代アートまでフォローするからにはポロックもあるでよ。《カット・アウト》。
この後の現代美術家の作品は掲載禁止につき割愛。お土産は白根ゆたんぽ的。
というような具合で、古代から現代までのアートを一網打尽にできる当展。今ごろ倉敷は、きっともぬけの殻に違いありません。こんなまたとない機会は4月4日までだそうです。
それにしても徳島にいる頃は大原美術館の名前は聞いても、まったく興味が沸きませんでしたが、どえりゃあコレクションだったのですね。ようやく出会うべくして出会ったというか、人生何が起きるかわかりません。アート門外漢にも最適な入門編だと言えましょう。
関連リンク
・Hajimari 2016