9月末、撮影機材はiPhone7 Plusカメラだけで出かけてきた北アルプス裏銀座縦走の後編(前編はこちら)です。3日目は、水晶小屋から烏帽子小屋まで進みテント泊。そののち烏帽子岳〜船窪岳〜七倉岳と合計5日間かけてスルーッとハイクする予定でしたが、4日目からまた雨が降ってくるというので、結局ブナ立尾根を下って下山しちまいました。
つまり全行程3日間。テント担いできたのに出番は1回だけ…。※クリックで拡大
3日目 水晶岳、野口五郎岳から高瀬ダムへ下山
朝5時、霧雨のなか水晶岳を往復します。水晶小屋もこの日で小屋仕舞い。
空気がピンク色に染まるなか、視界ゼロで百名山・水晶岳2977.9mに登頂…。
北峰も踏んでみる。めっちゃ風が強い。
小屋に戻って、真砂岳方面へ向け6時40分出発。いきなり崩れてます。
今回のエントリも、ミニくまちゃん&風景はiPhoneで、ぼくが写る写真はTG-2です。
ジョジョに奇妙に雲が晴れてくる気配。
ちょっとした岩登りもありますが、基本的に安全なルートです。
真砂岳、野口五郎岳に連なる稜線も見えてくる。やっと縦走らしくなってきた。
あちらは黒部ダム方面。ぼちぼち紅葉してますが、iPhoneだとどす黒い。
東沢乗越に7時25分。これからゆるやかに登り返しです。
画面右上のピークに水晶小屋があります。
遠くに真砂岳、野口五郎岳が見えますが、2時間もかかりません。
今回随一の晴れの尾根歩きにもかかわらず、今日の長丁場を考えると鬱。
真砂分岐。竹村新道を下りると湯俣温泉に出ますが、今回は野口五郎岳へ。
ふと下を見やると紅葉に囲まれた美しい池が。五郎池です。
なんでこんなにオレンジ?というわけで見た印象にレタッチ。
いかにiPhone7のカメラが黄昏れているかご理解いただけましたか?
というわけで9時40分に野口五郎岳2924.5mに登頂!
小学生のとき、地図帳でこの山の名前を見た時は我が目を疑ったものです。
北アルプス・野口五郎岳からのパノラマ写真 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
今回唯一のTHETA Sの出番。
槍ヶ岳は少しだけ見えました。
今ごろになって水晶岳も晴れました。
でもとにかく今日中に下山しようということで小屋でラーメンをかき込む。
野口五郎小屋も小屋閉め間際でした。つまり9月末以降は水の供給すら難しい。
しかもずっと尾根なんで水がないんですよ(池ならある)。立山方面も雲モクモク。
この日もだんだん日射しが強くなってきて、やたら水分を消費しました。
登ってくる人たちの中には、日傘をしている人がいたくらい暑かった。
喉カラカラで烏帽子小屋に12時45分着。ポカリを立て続けに2本飲む1000円。
では最後の試練です。北ア三大急登のひとつを下ります。
コースタイム下り3時間(登り5時間)の地獄。膝が死ぬ。
それでも15時25分になんとかかんとか登山口に到着。しかしもうひとつ問題が。
おりからの豪雨で橋が流れてます。滝まで登るとようやく渡渉できる箇所が。
いつも表銀座や槍ヶ岳から見下ろしていた高瀬ダム。すげえ高低差なのな。
16時、トンネルを抜けるとタクシーが待っていた。
この日の歩数4万1000歩ですよ! 平地でもそんなに歩かねえよ。
ワンモアシングでオチがありまして、フリーランスなので自由気ままに縦走に出かけたつもりでしたが、早めに下山してしまったことでシルバーウィーク最終日の日曜日にぶち当たりまして、もはや高速バスも特急あずさも取れないので結局松本で泊まり、翌日高速バスで都内に帰ってきたのでした。不幸中の幸いは日曜夜のホテル代は安いと言うことでしょうか。
なお、下りで必発(必ず発症)する膝の痛みですが、ちょっとした回避のコツをなんとなく会得しました。それはですね──
「着地のショックと、残った脚の踏ん張りを、しっかり太ももで受け止める」
ということです。山歩きが長引くとだんだん脚力、とりわけ太ももの力が弱ってくるのでドスンドスンと下りがちなんですが、それだと膝へモロに衝撃が加わるので痛みが発生しやすいので──つらいでしょうけど──意識的に太ももを使って下りるようにする。それだけで随分と痛みが予防できます。もちろん、翌日は強烈な筋肉痛がやってきますが、それも筋力アップしたと思えば嬉しいもの。
このコツを掴んだおかげで、より下りが楽ちんになりそうです。
最後に、iPhone7 Plusの作例はいかがでしたか? やっぱ色味が壊滅的に残念じゃありませんか? この後、瀬戸芸でもiPhoneだけで出かけてみたんですが、どうせキレイな写真は撮れないからと、だんだん撮影するのも嫌になってきてミニくまちゃんカットがほとんど残っていないほどです。
おしまい。