20170209-DSC08362
おのれはつくづくわがままボディやなと感じるのが、家から駅まで歩くだけで汗だくになるのに、外でじっとしていると途端に寒さを感じる冷え性体質なところ。冬に限らず夏場でも日没後などで陥りがちなので、おそらく脂肪量が多く筋肉量が不足しているのでしょう。そんなピーキーな体には、濡れると保温力がガタ落ちする天然ダウンのインサレーション(防寒着・保温着)は向いておりません。
つい先日の伊豆大島・三原山お鉢巡りでも──もともとハイキングを想定していなかったので──モンベルの半袖ダウンダウンコートしか持っていなかったのです。行動用のリュックもなく、少容量のななめがけバッグのみ。朝、ホテルを出発する頃には肌寒さを感じたものの、歩き出したら半袖ダウンでもすぐに暑くなるだろうし、かさばるダウンコートは持っていきたくない。でも経験上、内輪山の稜線に出たら冷たい風に吹きさらされて体温が低下するのは間違いありません。

で、なくなくダウンを2つとも持って行ったのです。

結果的に予想が当たり体を冷やさずに済んだわけですが、それでも登り坂では汗だくで2つのダウンを持ち歩かなくてはいけませんでした。天然のダウンは汗や雨で濡れるとロフト(空気の層)がぺちゃんこになって断熱性や保温力がなくなり、かつ水分が蒸発する際の気化熱で体が冷えてしまうので、汗をかき始めたら脱ぐのが基本なのです。

ぼくも登山を始めたばかりの頃、ダウンジャケットを着たまま行動してしまい、あやうく低体温症になりかけた経験があります。

ゆえに、行動中のインサレーションは濡れてもロフトが潰れない化学繊維が理想。とはいえ、化繊インサレーションは「天然ダウンより保温力が低い」「天然ダウンより重くてかさばりがち」という欠点があります。自分もすでにノースフェイスの化繊ジャケットや、パタゴニアのナノエアなどを持っているのですが、厳冬期でもない限り着たまま行動すると暑すぎるし、脱いだら脱いだで邪魔になるし、これだけだと停滞時は底冷えするし、と中途半端。となると、行動時は着たままでも暑くなりすぎない化繊ベストあたりにしておいて、停滞時用に別途軽い天然ダウンのインサレーションを携行した方がベターです。

84242_ASHT_OM1
というわけで伊豆大島から帰るなり、パタゴニアでナノパフベストをお買い求めになりました。いまセールですし…。

84280_VIK_OM1
従来のナノエアより保温力を控えたナノエアライトフーディーや、ナノエアベスト、薄手のフリースという手もあります。でも袖があると暑そう。

ポリエステル100%なので、汗をかいてもロフトは潰れません。そして薄手のベストタイプなので暑すぎることもなし。これは寒暖差の激しい都会でも通用するんではないかとにらんでいます。もちろん、ガチで寒い時は上から天然ダウンジャケットを羽織る前提です。

本当は化繊インサレーションの耐水性と、天然ダウンの保温性・軽量性のいいとこ取りをした、撥水ダウンという選択肢もあるのですが、いまだ試したことがないのでどこまで水濡れに強いのかは未知数です。2年ほど前には各メーカーからたくさん出ていたみたいなんですが、今シーズンはそんなに流行っている風でもないので、何か問題があるのか、メリットを訴求しきれていないのか、謎。

ND18170_KW
ノースのライトヒートベストは撥水ダウンを使っていて、ナノパフベストの約半分の軽さ(135g)なので選択肢としてアリなんですが、普段使いするにはデザインがスポーティーすぎる感も。

登山ではレイヤード(重ね着)が基本ですが、モバイル機器としてスマホからタブレット、ノートパソコンまでを行きつ戻りつするように、インサレーションも最適解を求めてさまようハメになりそうです。

関連リンク
メンズ・ナノ・パフ・ベスト | Men's Nano Puff® Vest| パタゴニア | オンラインショップ | アウトドアウェア
ライトヒートベスト メンズ ザ・ノース・フェイス公式通販 | スポーツウェア/アウトドアウェア通販のGOLDWIN WEB STORE