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近ごろ流行りのリゾート列車。平素、貧乏旅をたしなむぼくには縁遠いおハイソな世界ですが、仕事柄取材と称しておこぼれにあずかることがございます。それが糸魚川市とお隣の上越市・妙高市を走るえちごトキめき鉄道のリゾート列車「雪月花(せつげつか)」。そうそう、このエントリは、新潟県とプレスマンユニオンの招待で訪れた取材記その2にあたります(その1はこちら)。
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新潟県の西端・糸魚川市。東京から北陸新幹線で2時間半です。
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えちごトキめき鉄道は新幹線の開通にともないJR在来線が3セク化したもの。
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運行は土日祝。上越妙高駅から出る午前便と、糸魚川駅から出る午後便の1日2本。
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ぼくらは14時10分発の午後便に乗り込みました。つまり糸魚川発・上越妙高行き。
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乗り込むなりウェルカムドリンクがふるまわれます。
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新潟市西蒲区のワイナリー「Fermier」の稀少なスパークリングワインだそう。乾杯!
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出発直後、車窓に日本海の大海原が広がりますが、わりと一瞬なのでお見逃しなく。
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いきなり夜になったのではなく、実は旧北陸本線にはトンネルが多いのでこうなるのです。
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ほどなくして、地元の老舗料亭「鶴来家」による豪華三段弁当「月」がサーブ。
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紅ずわりがギッチリのちらしを始め、地元の里山や日本海の幸がたっぷり。ンマそう。
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いっただっきまー、とはしゃいでいたら、トンネル駅の筒石に停車。あわててパチり。
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車内の内装や車窓の景色に目を奪われなかなかお弁当をつまめませんぜ。
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食べきらないうち、名立駅に一時停車するし。あー、いそがしいそがし。
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こちらは全席オーシャンビュー&妙高ビューの1号車です。
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名立を発つとようやくひと息。海景を肴に生ビール(別売)をグビる。

直江津駅までのおさらい。海が広がるのは梶屋敷駅と有間川駅周辺です。
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直江津駅では昔懐かしの駅弁売りが、いまだ弁当を手売りしています。
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おなかと懐に余裕がある人は「鱈めし」なんかオススメ。
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直江津駅からは進行方向が逆に。車窓には妙高山の絶&景が広がります。
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午前便では晴れてなかったのでラッキーだよ。名物車掌さんのアナウンスも聞きどころ。
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列車は目的地の上越妙高駅を通り過ぎ(?)、スイッチバックで有名な二本松駅へ。
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二本松駅ではミニツアーが催行されるのでホームの外に出ることもできます。
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妙高山もいつか登りたい山。
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沿線には「上越のホースシューベント」とも形容したい川の蛇行も見られます。
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車内ではデザートの、さるなしジャムの寒天や甘酒などがふるまわれ…。
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折り返し地点の妙高高原駅で再び下車し、駅前唯一のスーベニアショップへ。
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ぼくは新井名物の「かんずり」を購入。うどんや鍋にあう生一味唐辛子って感じのブツ。
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ここから再び折り返して上越妙高駅に向かいます。お土産にケーキもいただきました。
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今さらですがワイドな車窓。99.9%紫外線をカットするので日焼けも心配なし。

後半戦のルート。我々は北陸新幹線を一駅だけ乗って再び糸魚川駅に戻りました。

糸魚川駅から海まで5分、日本海に沈む夕日


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糸魚川からあわてて向かったのは日本海。駅からわずか350m。
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日本海と言ったら、海に沈む夕焼けチャンス!ですよ。
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春秋は日没位置が姫川港の防波堤にかかるので、極力駅から右側に歩いて行くとよい。
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このへんくらいまで来ればじゅうぶん。でも海岸線は国道なので車に気をつけて。
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あと、春秋は冷えますので防寒具推奨。
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宗貞くんが撮ってくれた夕焼けハント組のシルエット。
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かなり見ごたえのある夕焼けだったんではないでしょうか。

溢れんばかりの日本海の幸「漁師の店 煌凛丸」


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夜のお食事は糸魚川駅前にオープンしたばかりの「煌凛丸(こうりんまる)」。
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漁師の店なので、自分んちの船で獲れた鮮魚のオンパレードなのであります。
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テーブルの真ん中には、糸魚川市民が大好きな「あんこう鍋」がドスン。
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テナガエビ(甘エビ)も糸魚川のソウルフードです。のどぐろ、かんぱち、ひらめも。
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旬のホタルイカはこごみと酢味噌で和えて。
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はちめの煮付け。メバルのことですね。
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のどぐろとキクガレイのソテー。だんだん訳がわからなくなってくる。
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とどめはソウハチガレイのフライ。もうお魚食べられないよ〜。
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でも、メジマグロとあんこうの握りは別腹。
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忘れてた!あんこう鍋もあったんだよ。満腹だけど、しみじみ旨い。

この日が糸魚川ツアーの初日だったんですが、雪月花の前には町歩きでパンをつまんでたりして、ともあれ、昼過ぎからずっと食いっぱなしだった気がいたします。中でも印象に残っているのは、鶴来家のお弁当と〆のあんこう鍋でしょうか。繊細と豪快の両極とも言うべき異なるアプローチではありますが、ともに地元の海の幸・山の幸をふんだんに活かした「糸魚川の味」に違いありません。

なお、雪月花はもともとあったお食事なしのコースが事実上、受付中止になったほど大好評のようで、現在のところ12月の運航便の予約を9月1日に受付するそうです。となれば、大切なのは雪月花目当てで来たお客さんをいかに帰さないかということですよね。そこで日本海の夕焼けや、前回紹介した世にも珍しい美術館はもちろん、これから紹介するスポットが重要になってくるわけですが、詳しくは次回以降の講釈でということで、よろしゅうに。

つづく。

関連リンク
北陸新幹線で行く糸魚川
雪月花|えちごトキめき鉄道株式会社
漁師の店 煌凛丸