長野県小谷村(おたりむら)の旅パート2。雨飾荘から頸城山塊を下り、姫川や千国街道、大糸線を挟んだ反対側に位置する、白馬連峰の栂池高原へと登り返します。標高は実に1900m。栂池山荘を拠点に、本州でもっとも遅咲きのミズバショウ群生地と名高い栂池自然園を散策します。
長野県小谷村の場所。東京から車で4時間。
なんとなく位置関係。実際は途中からゴンドラやロープウェイを利用せねばなりません。
なお、このへんは普通に熊さんがいます。
本当の熊ってヤツはなあ、こんな可愛いもんじゃないぜ(したり顔)。
冬はスキー客でにぎわうゴンドラに乗り込みます。
20分間の遊覧タイム。
だんだん雲が増えてきたけど、お天気はもつかしら。
雲と、残雪がかかった白馬連峰がチラ見えしてきました。
終点の栂の森駅で下車して、少し森の中を歩きます。
続けて栂大門駅からロープウェイに乗り換え〜。今度は5分ほどの移動です。
自然園駅にとうちゃく。やっぱりここでも熊がいる。
駅から数百m歩くと、今宵のお宿・栂池山荘です。ちなみに読みは「つがいけ」な。
建て替え前の看板。渋い。
館内にはかつての登山用品が展示。こんな道具で登れる気がしない。
栂池山荘 #いちばん美しいところ #小谷村 #長野県 #栂池山荘 #栂池高原 #栂池自然園 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
山小屋ゆえに部屋はシンプル。繁忙期なら4人部屋やな。
ひとまずカレーライスでカロリーチャージ。
こちらは山菜たっぷりの「白馬三山そば」。こっちにすれば良かったか!
併設の売店では簡単な登山用品や土産物などがラインナップ。オコジョのぬいぐるみも。
ちょいとお天気が心配ですが、栂池自然園の散策へと出かけます。大人300円。
最奥地まで行くと往復3、4時間コースの同園。トイレは入り口にしかないのでご注意を。
入園するなり小川が流れ鱒が泳ぐヘブンリーなアトモスフィア。
本州でもっとも遅咲きといわれるミズバショウの群生地でもあります。
シンボリックな赤い屋根の建物は、かつての栂池ヒュッテです。絵になる。
シラネアオイ。
木道上にはまだまだ雪が残っています。ひんやり〜。
尾瀬みたいだけど、尾瀬よりアクセスが楽ちんで、尾瀬より空いてる。
楠川を渡ります。
今にも雪庇が崩れそうでこわ〜い。
この辺からジョジョに奇妙に勾配が増します。暑くもなります。
みんなを見捨ててサクサクやってきました。すでに栂池ヒュッテが遙か彼方。
雪解け水が気持ちいい。
浮島湿原までやってきました。
標高1920m、ここがラスト湿原。
ほどよく晴れてきました。
ふとYUKOARAを見やると、胸ポケットに収まってる。
浮島湿原からさらに登りが増します。普段山歩きしない人にはキツめ。
でも日陰だし、尾根に出ると風が吹くので気持ちいい。栂池ヒュッテがどこだかわかる?
さらに歩くこと数分。
栂池自然園の最奥地、標高2020mの展望台にとうちゃく〜。雲が厚い〜。
白馬大雪渓。なんとここにはWi-Fiが飛んでいます。
ところどころにあるソーラーパネルとアンテナがWi-Fiアクセスポイントです。
展望湿原タイムラプス。最後にスマホを倒した犯人がちょっと映ってます #いちばん美しいところ #栂池自然園 #白馬大雪渓 pic.twitter.com/SldAFsjKG8
— ミニくまちゃん|熊山准 (@kumaya) 2017年7月7日
雲が多いときはタイムラプスがオススメ。三脚ほしい。
さて、帰りましょう。
ぐるっと周回できるので景色が変わって楽しい。
ベンチより低いテーブルの謎。バーナーを置くから?
おしっこがしたいのでなかば駆ける。
有料でいいのでトイレが欲しい。
この辺は風穴という洞窟があって、ひときわ涼しいところ。
栂池ヒュッテ、すなわち入り口まで帰ってきました。
内部にはかつての登山文化をしのばせる展示がございます。
散歩ぽさんのPRO TREKによると800kcalも消費したらしい。
なお、自然園の入り口にあるビジターセンターは7月にリニューアルしたばかり。
無料でお茶が飲めるほか。
お弁当や売店で買った食べ物を持ち込めるラウンジあり。ネットもできるよ。
図書コーナーも充実。少年期のバイブル『冒険図鑑』が嬉しい。
さらに雨が降っても楽しめるようにとボルダリングコーナーが。
プロジェクションマッピングで難易度が増したスラックラインもあるよ。
おっとっと。これは体幹が鍛えられる! 家に欲しい。
山荘に戻り、夕食前にひとっ風呂あびる。狭いけど山小屋にお風呂は珍しいんですよ。
疲れたカラダに乾&杯。
雨飾荘と経営が同じ栂池山荘。ゆえに里山料理にこだわってます。信州サーモン。
馬のユッケ。
イワナの塩焼き。
山菜の天ぷら。
例の野豚かしら。
ふと、外を見やるとぼんやりながらも夕焼けが始まってる!
ただ、夏場は虫が多いかもしれません。黒い服に寄ってくる。
ちなみにロープウェイが止まった後、宿泊者は自然園に入り放題となります。
振り返ると月。
夕日そのものは方角的に雨飾荘の方が見ごたえありそうですね。
レストランに戻ると蕎麦。
今宵は特別にビジターセンターで宴が催されました。
栂池高原の自然美をおさめた映像を肴に。
居酒屋か。有料でもいいので、毎晩こうした飲み会イベントがあると嬉しいかも。
そうそう、星もキレイですよ。寝る暇がないかもしれません。
実は、爺ヶ岳以北の後立山連峰に登ったことがないぼく。そのため今夏にも縦走をたくらんでいるんですが、こうしたシリアスな登山者にとって意外と縁遠いのが今回の栂池自然園みたいなスポット。というのもガチ登山の前後に往復4時間のハイキングを組み込む余裕がないからです。
個人的には、登山するほどの時間が取れないか、登山するほどの体力がなくなったか、あるいは子どもやお年寄りと一緒に出かけるか、といったシチュエーションでなければ訪れることはなかったように思います。逆に言えば、これほどお手軽にアクセスして高山植物や空気に触れられる場所もないわけで、おばあちゃんが生きてたら連れて行ってあげたかったなあ、と思いました。
つづく。
関連リンク
・長野県小谷村観光公式サイト|雪と緑と温泉のふるさと、信州おたり
・栂池パノラマウェイ/白馬観光開発株式会社
・栂池山荘|栂池自然園に近い宿|信州小谷村|公式
・信州・長野県北安曇郡小谷村 | 中部山岳国立公園栂池自然園