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7月末、登山もフジロックもかなぐり捨てて3年に1度の現代アートの祭典「越後妻有 大地の芸術祭2018」に行ってきました。大事を取って4日も用意したんですが甘かった。そして新潟は暑かった。写真は個人的ベストの《カードリフターズ》アーメット・オーグット。地元のマイルドヤンキーも撮影しててほほえましい。
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大地の芸術祭の開催エリアはこちら、十日町市と津南町のほぼ全域。

十日町駅までは関越道を使ってだいたい3時間。台風後の雨で濡れネズミよ。

で、タイトルにもある通り先に「歩き方」というか「巡り方」をしたためておきますと、まず、広大なエリアと膨大な作品をすべて堪能しようと思ったら5日から1週間近くは必要です。それも車やバイクありきの話で、徒歩と公共交通機関でとなるとまず不可能で、黙ってバスツアーに参加した方が無難。そもそも全部まわろうなんて無茶な話で、初見であればメイン会場と代表作、話題の新作を巡ればいいと思います。それがバスツアーなんですけどね。車やバイクがあれば、そのツアーをなぞる。

覚えておきたいポイントは
・1日2〜3エリアが限界
・作品の開場時間が10時〜17時半と意外と短い
・清津峡トンネルなど例外的に早い開場は早朝に
・キナーレなど遅くまでやってる会場は後まわしにする
・その他、受付がない野良展示は朝や夜にまわすと効率的
・帽子や日傘、タオル、虫よけは必携
・「こりゃ自分に向いてないな」「駄展示だ」と思ったら即移動
・駄展示かどうかはSNSで検索するとわかったりわからなかったり
・時間を取られるランチは携行食で済ます
・脱水や熱中症を防ぐべく飲みものを確保しておく
・あらかじめ観たい作品はGoogleマップでマイマップ化しておくと吉
・今回は公式ガイドブックが役に立たないので

以上です。

というわけで、新作を中心に巡った今回の行程が以下の通り。

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ぼくは間違えてあてま高原から入ってしまいました。見た目は涼しい《太田島公園》。
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新作でもないけど行ってしまった《もうひとつの特異点》。実は人が浮かんでます。
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初日は鑑賞時間が3時間くらいしかなくて、もはや絶望的。
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そんな中でも良かったのが月面遊泳が楽しめる《月待ヶ池》。脳にきます。
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小林武史の公演を観ようと思ってましたがタイムアップ。《みどりの部屋》。
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前日の疲れから寝坊して中郷始まりの2日目。《里山アート動物園》が暑すぎて…。
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《光の館》の受付の方が覚えてくださってて嬉しい。こちらは《大猫行列》。
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無理に寄らなくても良かった?な枯木又《十日町の木》。メーちゃんに救われる。
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もうひとつ枯木又プロジェクトの《Classroom》。十日町北エリアはピンとこない。
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で、話題のレアンドロの新作が展開されているキナーレにやってきましたよっと。
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前回の蔡國強効果か、中国人の来場者が多くて下手したら半々くらい。
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「2018年の方丈記私記」の狭小スナック。ドリンク1杯+1曲で500円!
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この日は岡本太郎が愛したへぎそば屋・由屋にてフィニッシュ。食べすぎ。
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3日目は早起きして《最後の教室》からスタート。新作は可愛い方向に振ってて意外。
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今期のベスト蝿スポットその2は津南町の《ワープクラウド》でしょうね。
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途中、駄展示を挟みつつ、初めて訪れる上郷グローブ座。
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なかでも操り人形の《上郷バンド──四季の歌》が最高でした。香港ハウスはいまいち。
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孤高の疎外感、中谷ミチコ《川の向こう、舟を呼ぶ声》。
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マウンテンパーク津南、大厳寺高原、オーストラリアハウスを経て奴奈川キャンパス。
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今回の出展作ではないものの《彩風》の異形の神たちが相変わらずよい。
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そして何度も来てしまう《脱皮する家》。脱皮下駄ほしいなあ。
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さらに歩を進めて完成したという《ドクターズ・ハウス》イ・ブル。
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3日目はずいぶんとまわりました。ラストは清水で夕焼け待ち。蚊が凄い。
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この3日間で真っ黒に焼けました。
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夕闇にあらわれる《昼の光ににじむ灯火》。野球場みたいに浮かぶ田んぼ。
最終日は時間がなく清津峡トンネルのみ。とはいえ間違いなく今回のベスト蝿スポットですね。

以上、旧作や定番スポットを省き、ほぼ新作のみを巡った4日間でした。ド定番の《うぶすなの家》《絵本と木の実の美術館》《三省ハウス》《キョロロ》《ミオンなかさと》《清津倉庫美術館》も行ってませんからね。そうそう、あてま高原ベルナティオの敷地内にあるという新作《うたかたの歌垣》も発見できぬまま。もっかい会期中に訪れて、新潟市の「水と土の芸術祭」もあわせてまわりたいところですが、はてさて叶いますかどうか。

関連リンク
大地の芸術祭の里
水と土の文化創造都市
24時間で越後妻有アートトリエンナーレ2012をまわってきたよ【追記あり】 : 熊山准のおブログ